ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

第163話 留置場・拘置所・刑務所の違い

序文・死刑囚の拘置所はいかがなものか 堀口尚次 留置場は、被疑者の身柄を収容する警察署内の施設。警察官が被疑者を逮捕し警察署に引致後、必要と認められる場合にはその身柄は一定時間、警察署の留置場に収容される。また、勾留状を執行された被疑者の大…

第162話 日本唯一の超宗派寺院 覚王山・日泰寺

序文・覚王とは釈迦のこと 堀口尚次 覚王山日泰(にったい)寺は、愛知県名古屋市千種区法王町にある超宗派の寺院である。タイ王国から寄贈された仏舎利〈釈迦の遺骨〉を安置するために、創建された 。「覚王」とは、釈迦の別名。また「日泰」とは、日本とタイ…

第161話 名古屋のバイオリン王・鈴木政吉

序文・ヤマハの創業者とも仲がよかったのだ 堀口尚次 鈴木政吉は、安政6年生れのバイオリン製作者で、スズキバイオリン製造株式会社の創業者。尾張藩の同心だった父親の次男として生まれる。父親は琴・三味線作りを内職としていた。明治3年、政吉は藩の音楽…

第160話 河合継之助の意地

序文・勝てば官軍、負ければ賊軍。 堀口尚次 河井継之助(つぎのすけ)は、幕末の越後・長岡藩の家臣。戊辰戦争の一部をなす北越戦争で長岡藩側を主導したことで知られる。最終役職は、家老であり軍事総督にも任命されている。藩主・牧野は、幕府の老中や京都…

第159話 空手バカ一代・大山倍達

序文・押忍! 堀口尚次 大山倍達は、朝鮮半島出身の武道家〈格闘家〉であり、国際空手道連盟総裁・極真会館館長。段位は十段。 1970年代に週刊少年マガジンに連載された劇画『空手バカ一代』で、主人公として取り上げられた。 幼少期は満州国と朝鮮半島で育…

第158話 イソップ寓話

序文・正直であることが最善の策 堀口尚次 『イソップ寓(ぐう)話』は、アイソーポス(イソップ)が作ったとされる寓話を集めたとされる寓話集。特に動物、生活雑貨(例えば、瀬戸物と金物など)、自然現象(太陽と風)、様々な人々(旅人など)を主人公にし…

第157話 元伊勢は伊勢神宮のふるさと?

序文・いくつか巡りましたが、倭姫命には会えなかった。 堀口尚次 元伊勢(もといせ)は、三重県伊勢市に鎮座(ちんざ)する伊勢神宮「皇大(こうたい)神宮〈内宮〉と豊受大(とようけだい)神宮〈外宮〉」が、現在地へ遷(うつ)る以前に一時的にせよ祀(まつ)られた…

第156話 DOHCとツインカム

序文・憧れのツインカム24バルブ DOHCとは、レシプロエンジン〈往復動機関あるいはピストンエンジン・ピストン機関とも呼ばれる熱機関の一形式〉における吸排気弁機構の形式の一つ。シリンダーヘッドにおけるバルブの駆動について、吸気側と排気側で別々…

第155話 幻の蝦夷共和国

序文・榎本の胸中は誰にもわからない 堀口尚次 蝦夷共和国とは、戊辰戦争末期に蝦夷地〈北海道〉を支配した旧江戸幕府軍勢力による「事実上の政権」である蝦夷島政府を指す俗称。蝦夷政権、箱館政権、北海道共和国とも言う。 幕末に江戸城が無血開城されると…

第154話 イギリスのサッカーは特別

序文・さすが大英帝国!格が違いますなぁ 堀口尚次 グレートブリテン及び北アイルランド連合王国、通称イギリスは、ヨーロッパ大陸北西岸に位置し、グレートブリテン島、アイルランド島北東部その他多くの島々からなる立憲君主制国家。首都はロンドン。英語…

第153話 水戸黄門なんて人はいない

序文・あの紋所は大勢持っていたぞ~ 堀口尚次 徳川光圀(みつくに)は、徳川御三家・水戸藩の第2代藩主。官位が権中納言であり、権中納言の唐名が「黄門」であることから、水戸藩の黄門で「水戸黄門」となったが、正式な呼び名は『徳川権中納言光圀』である。…

第152話 第三セクターは身近にあった

序文・PFIは、さしずめ第四セクター? 堀口尚次 第三セクターとは、国や地方公共団体と民間が合同で出資・経営する企業。日本は、日本国政府または地方公共団体(第一セクター)が、民間企業(第二セクター)と共同出資により設立した法人を指す。多くは…

第151話 閻魔大王に舌を抜かれる

序文・地獄の裁判官は、お地蔵さんだった。 堀口尚次 閻魔(えんま)は、仏教・ヒンドゥー教などでの地獄、冥界(めいかい)の主。冥界の王として死者の生前の罪を裁く神。日本の仏教においては地蔵菩薩の化身(けしん)とみなされ同一視されている。十王(じゅうお…

第150話 大政奉還の裏側

序文・政権返上には、駆け引きがあった。 堀口尚次 大政奉還とは「慶応3年10月14日に江戸幕府第15代将軍・徳川慶喜が政権返上を明治天皇へ上奏し、翌15日に天皇が上奏を勅許したこと」と、教科書には書いてあるが、裏側では幕府と薩長らとのすさまじい駆け引…

第149話 優越的地位の濫用

序文・あのジャニーズも勧告を受けていた?! 堀口尚次 優越的地位の濫用は、取引上、優越的地位にある者が、取引先に対して不当に不利益を与える行為。 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)の第19条(不公正な取引方法の禁止)及び…

第148話 天皇になろうとした将軍

序文・金閣寺だけでは飽きたらず、天皇の地位も狙っていたとは・・・ 堀口尚次 南北朝の動乱により、皇室と公家勢力の権力及びその権威が低下すると共に、室町幕府の成立以来、足利将軍家の権威は皇室に迫り、実質的に日本の君主としての役割を担った。とり…

第147話 B-29戦略爆撃機の脅威

序文・航空高度が高いので、日本の高射砲が当たらなかった。 堀口尚次 正式名・ボーイング B-29 スーパーフォートレスは、アメリカのボーイングが開発した大型戦略爆撃機。B-29は、最初から長距離戦略爆撃を想定した設計である。B-29による日本本土空襲は、…

第146話 ペレストロイカ=リストラ

序文・崩壊させたんじゃなくて、再構築したのだ。 堀口尚次 ペレストロイカは、1980年代後半からソビエト連邦で進められた政治体制の改革運動。 ソビエト連邦共産党による一党独裁制が60年以上も続いたことにより、硬直した政府を立て直すため、1985年に共産…

第145話 召集令状は四色あった

序文・かぐや姫の南こうせつが「あの人の手紙」で歌ってました。 堀口尚次 召集令状(しょうしゅうれいじょう)とは、軍隊が在郷の者を兵士として召集するために個人宛に発布する令状である。帝国陸海軍の召集のうち召集令状等はその色から赤紙などと呼ばれ…

第144話 庄内藩の恩返し

序文・西郷隆盛の器の大きさに応えた庄内藩 堀口尚次 幕末の戊辰戦争に於いて、旧幕府側として新政府軍と戦った庄内藩〈現在の山形県鶴岡市〉について記す。藩主の酒井氏は、幕府の老中を務める譜代大名であった。江戸市中警護のなどにあたっていた経緯から…

第143話 石橋湛山の心臓

序文・短命だったが異色の総理大臣がいた 堀口尚次 石橋湛山(たんざん)は、第55代内閣総理大臣であるが、在職65日という経歴を持つ。 早稲田大学卒業後、新聞社に入社、その後軍隊を経て、東洋経済新報社に入社。 その後町議会議員を経て衆議院議員となり、…

第142話 特別司法警察職員

序文・警察官以外にも逮捕権を持ってる人は沢山いた 堀口尚次 特別司法警察職員とは、警察官(一般司法警察職員)ではないが、特定の法律違反について刑事訴訟法に基づく犯罪捜査を行う権限が特別に与えられた一部の職員(公務員や民間人)のことである。犯…

第141話 白虎隊と会津藩の悲劇

序文・会津の悲劇は白虎隊だけではなかった 堀口尚次 白虎隊は、幕末における戊辰戦争の一環である会津戦争に際して、会津藩が組織した、16~17歳の武家男子を集めた部隊である。中には志願して生年月日を改め15歳で出陣した者もいたほか、幼少組として13歳…

第140話 参勤交代と大名行列

序文・大名行列の中には、大名でない旗本もいたのだ。 堀口尚次 参勤交代とは、江戸時代において各藩の主である大名や交代寄合〈江戸定府でなく所領に住む旗本〉を交替で江戸に出仕させる制度。 全国250以上ある大名家が2年ごとに江戸に参覲し、1年経ったら…

第139話 目に見えないもの

序文・人の欠点はよく分るが、自分のことは棚上げ。 堀口尚次 「ドブネズミみたいに美しくなりたい。写真には写らない美しさがあるから。」と歌った人がいたが、人間の美しさとは、目に見えないところにあるのだと思う。この歌手は、「誠実さのかけらもなく…

第138話 赤鬼・井伊直弼の評価

序文・こちらは、泣かなかった赤鬼。 堀口尚次 井伊直弼といえば、幕末の譜代大名。近江彦根藩の第15代藩主。幕末期の江戸幕府にて大老を務め、開国派として日米修好通商条約に調印し、日本の開国・近代化を断行した。また、強権をもって国内の反対勢力を粛…

第137話 竹島・尖閣諸島について

序文・領土問題の言い分は、どれも平行線。 堀口尚次 過日、「内閣官房領土・主権対策企画調整室」が出しているパンフレットを入手したので、これに基づいて記してみる。 「竹島」については、冒頭・日本の基本的な立場として、『竹島は、歴史的事実に照らし…

第136話 名古屋鉄道広見線・終点駅の旅の珍道中

序文・旅は恥はかきすて! 堀口尚次 11月4日木曜日、紅葉手前の中秋の良き日に、元会社同僚と二人で電車終点駅の日帰り旅を企画し行ってきました。 元同僚とは名古屋駅で合流する事にしました。私が乗車する愛知県東海市の聚楽園駅から目的の岐阜県新可児駅…

第135話 山寺・羽黒山の一人旅の思い出

序文・若かりし頃の、仏教修行の一環でした。 堀口尚次 20歳代の中ほどに、車で山形県のお寺に一人旅をした思い出です。当然ながら当時ナビなんてなく、地図を頼りに走りました。 当時赴任していた岐阜県羽島市のアパートを出発、名神高速道の羽島インターか…

第134話 青春の金字塔・俺たちの旅

序文・「それじゃまたな」と別れる時の、お前がいい。 堀口尚次 テレビドラマ「俺たちの旅」が大好きでした。小学6年生だったので、リアルタイムでは観ていないが、再放送は欠かさず観ていました。中村雅俊〈カースケ〉・田中健〈オメダ〉・秋野大作〈グズロ…