ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

第615話 元総理・野田佳彦の信念

序文・愚直な姿勢 堀口尚次 野田佳彦、昭和32年生まれは、日本の政治家。立憲民主党所属の衆議院議員〈9期〉、立憲民主党最高顧問。千葉県議会議員〈2期〉、財務副大臣〈鳩山由紀夫内閣〉、財務大臣〈第14代〉、内閣総理大臣〈第95代〉、民主党国対委員長〈…

第614話 青年将校たちが目指した崇高な理念

序文・君側の奸とは何たるや 堀口尚次 今から86年前の昭和11年の2月26日、226事件が勃発した。陸軍青年将校らのテロによるクーデター未遂事件だ。彼らの崇高な理念は、東京都渋谷区〈旧東京陸軍刑務所跡地〉に鎮魂されている。 青年将校の考える国家改造とは…

第613話 守護使不入の目的

序文・治外法権地域設定のねらい 堀口尚次 守護使不入(しゅごしふにゅう)とは、鎌倉時代・室町時代において幕府が守護やその役人に対して犯罪者追跡や徴税のために、幕府によって設定された特定の公領や荘園などに立ち入る事を禁じたこと。守護不入とも。 戦…

第612話 幻の超大型戦略爆撃機「富嶽」

序文・アメリカのB-29より大きい 堀口尚次 富嶽(ふがく)は、大東亜戦争中に日本軍が計画した、アメリカ本土爆撃を目的にした6発の超大型戦略爆撃機である。名は富士山の別名にちなむ。 昭和17年、アメリカ軍による初の日本本土空襲と、日本軍による初の…

第611話 失意の瑤泉院の心中はいかに

序文・落飾した大名の正室の立場 堀口尚次 瑤泉院(ようぜんいん)は、江戸時代中期の女性。赤穂事件で知られる赤穂藩主浅野長矩の正室。名は阿久里(あぐり)。夫の死後、落飾して瑤泉院と称した。初代備後国三次藩主の浅野長治の三女。父の死後、その跡を継い…

第610話 非理法権天

序文・法は道理に優越する 堀口尚次 非理法権天(ひりほうけんてん)は、近世日本の法観念を表しているとされる法諺(ほうげん)〈法律に関する格言やことわざ〉。 江戸時代中期の故実家伊勢貞丈が遺した『貞丈家訓』には、「無理〈非〉は道理〈理〉に劣位し、道…

第609話 蟹工船の過酷な労働環境

序文・労働基準法の適用を受けない漁師 堀口尚次 蟹工船は日本で発明され実用化された船で大正5年に和嶋貞二が商業化した。八木亀三郎率いる八木商店は蟹工船で大きな利益を上げ愛媛県で一番の高額納税者になった。 夏場の漁期になると貨物船を改造した蟹工…

第608話 海軍軍人が作曲した「美しき天然」

序文・チンドン屋のテーマ曲 堀口尚次 美しき天然は、佐世保海軍第三代軍楽長の田中穂積作曲、武島羽衣作詞の唱歌。明治35年完成。ワルツのテンポでと楽譜に表示されていることから、日本初のワルツとされる。また日本最初のヨナ抜き短調曲である。天然の美…

第607話 医師・手塚治虫

序文・生命の尊厳 堀口尚次 手塚治虫、昭和3年 - 平成元年は、日本の漫画家・アニメ監督・医師。勲等は勲三等。学位は医学博士。本名は手塚治〈読み同じ〉。戦後日本においてストーリー漫画の第一人者として、漫画表現の開拓者的な存在として活躍した。兵庫…

第606話 オルガンを担いで運んだ山葉寅楠

序文・山葉と河合で始まった 堀口尚次 山葉寅楠(やまはとらくす)、嘉永4年 - 大正5年は、日本楽器製造株式会社〈現在のヤマハ株式会社〉の創業者。日本における初期のオルガン〈リード・オルガン〉製造者の一人であり、日本のピアノ製造業の創始者の一人でも…

第605話 発明家・豊田佐吉

序文・世界の豊田のはじまり 堀口尚次 豊田佐吉、慶応3年 - 昭和5年は、発明家、実業家。豊田式木鉄混製力織機〈豊田式汽力織機〉、無停止杼換式自動織機〈G型自動織機〉をはじめとして、生涯で発明特許84件、外国特許13件、実用新案35件の発明をした。言わ…

第604話 神風特別攻撃隊

序文・元来は「しんぷう」 堀口尚次 神風特別攻撃隊は、第二次大戦で大日本帝国海軍によって編成された爆装航空機による体当たり攻撃部隊〈特別攻撃隊〉と直接掩護並びに戦果確認に任ずる隊で構成された攻撃隊。攻撃目標は艦船。略称は「神風」「神風特攻隊…

第603話 引き揚げ

序文・国歌に翻弄された国民 堀口尚次 引き揚げとは、昭和20年8月15日に日本が第二次世界大戦で連合国に降伏したことを受け、日本の外地 や日本軍占領地 または内地のソ連軍被占領地 に生活基盤を有する一般〈民間〉日本人が日本の本土〈内地〉へ戻されたこ…

第602話 復員船を歌った田端義夫の「かえり船」

序文・波の背の背にゆられてゆれて 堀口尚次 復員輸送艦は、太平洋戦争終結後、海外に残された日本人を本土に帰還させるために使用された艦船のこと。復員輸送船とも言われる。正確には第二復員省の特別輸送艦/特別輸送船に指定された艦船を指すが、一般には…

第601話 昭和の参謀・瀬島龍三

序文・太平洋戦争の開戦暗号の考案者 堀口尚次 瀬島龍三、明治44年 - 平成19年は、日本の陸軍軍人、実業家。陸士44期次席・陸大51期首席。位階は従三位。太平洋戦争のほとんどの期間を参謀本部部員〈作戦課〉として務めた。最終階級は中佐。戦後自衛隊からの…

第600話 桑名藩士として本懐をとげた箱館新選組隊長

序文・桑名藩と新選組の関係 堀口尚次 森常吉は、幕末の桑名藩士。後に新選組隊士、頭取改役。通称は弥一左衛門とも。文政9年、桑名藩士の長男として生まれ、後に子供に恵まれなかった伯父の森家を継ぐ。桑名藩では御馬廻、横目、御使番、大目付を歴任し、藩…

第599話 フォークの神様・岡林信康

序文・異色のフォークシンガー 堀口尚次 岡林信康は、日本のシンガーソングライター。実家は教会で、父親は牧師。熱心なキリスト教信者であったが、実家の教会の不良少女の扱い〈お祈りをさせないなど〉に疑問を感じ「脱出」、その後社会主義運動に身を投じ…

第598話 三本の矢の例え・毛利元就

序文・天下を競望せず 堀口尚次 毛利元就は、戦国時代の武将・中国地方(山陰道・山陽道)の戦国大名。毛利氏の第12代当主。安芸吉田荘の国人領主・毛利弘元の次男。毛利氏の本姓は大江氏。正式な姓名は、大江元就。家紋は一文字三星紋。 用意周到かつ合理的…

第597話 道徳の退廃

序文・最期の警鐘 堀口尚次 大手回転寿司チェーンで、悪質な迷惑行為を撮影した動画の投稿・拡散が相次いでいる。馬鹿な事をする輩は昔からいた、だから道徳の退廃は今に始まった事ではない。SNSの普及で馬鹿な行為の動画が拡散され、より多くの不特定多…

第596話 マッカーサー参謀・堀栄三

序文・戦略の重要性 堀口尚次 堀栄三、大正2年 - 平成7年は、日本の陸軍軍人、陸上自衛官。階級は陸軍中佐、陸将補。正確な情報の収集とその分析という過程を軽視する大本営にあって、情報分析によって米軍の侵攻パターンを的確に予測したため、「マッカーサ…

第595話 番外地

序文・地番のついていない土地 堀口尚次 番外地とは日本の住所の表記のひとつであり、土地公簿で地番のついていない土地を指す。無番地、無地番地とも呼ばれる。住所を表すのに、市区町村が定めた「何丁目何番何号」という「住居表示」が施行されている地域…

第594話 オフレコ発言について

序文・口は禍の元 堀口尚次 岸田文雄首相の秘書官の荒井勝喜氏が、オフレコを前提にした記者団の非公式取材に官邸で応じた際、LGBTなど性的少数者や同性婚に対する差別発言をし、更迭された。 オフレコとは、談話などを公表しないこと、または非公式なものと…

第593話 無学文盲の土木技師・服部長七

序文・義侠心 堀口尚次 服部長七(ちょうしち)、天保11年 - 大正8年は、明治期の日本の土木技術者。既存のたたきを改良し自ら編み出した人造石工法〈長七たたき〉により治水・用水分野の工事において業績を挙げた。広島県宇品港の岸壁工事完成の功績などによ…

第592話 領土問題にしこりを残したヤルタ密約

序文・アメリカとソ連の駆け引き 堀口尚次 ヤルタ会談は、1945年2月4日から2月11日にかけて、ソビエト連邦のクリミア自治ソビエト社会主義共和国のヤルタ近郊にあるリヴァディア宮殿で開催された、イギリス・ソビエト連邦・アメリカ合衆国による連合国首脳会…

第591話 会社OBによる新年会&温泉プチ旅行

序文・ナイスミドル!?企画 堀口尚次 去る1月18日~19日に会社のOB4人で、私が企画した「新年会&温泉プチ旅行」に行って参りました。その時の内容を記したいと思います。ほぼ同じメンバーで過去5回、日帰り旅行を行っており、すべて私が企画し「ナイスミ…

第590話 本願寺道路の大義名分

序文・浄土真宗の生き残りをかけた忠勤 堀口尚次 本願寺道路は、明治初年に東本願寺が石狩国の札幌と胆振(いぶり)国の尾去別(おさるべつ)とを山越えで結ぶ街道として建設した道路で、明治4年に開通した。建設は東本願寺による北海道開拓政策の中心事業の一つ…

第589話 網走刑務所

序文・さいはての監獄の成り立ち 堀口尚次 網走刑務所は、法務局矯正局札幌矯正管区に属する刑務所。収容分類級B〈再犯者・暴力団構成員で執行刑期10年以下〉の受刑者の短期収容を目的とする刑事施設。日本最北端の刑務所で、網走川の河口近く、三眺山の東側…

第588話 拿捕

序文・北方領土近海の拿捕の現状 堀口尚次 拿捕(だほ)とは、政府船舶〈軍艦を含む〉が商業船舶に対して乗組員を送り込む方法などによりその権力内に置くこと。拿捕には刑事訴追の前段階となる海上警察措置の一態様としての拿捕と、刑事手続を念頭に置かない…