ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

宗教

第551話 日蓮上人

序文・お題目の確立 堀口尚次 日蓮は、鎌倉時代の仏教の僧。鎌倉仏教のひとつである日蓮宗〈法華宗〉の宗祖。鎌倉での宗教活動を理由に、得宗・北条時宗によって佐渡に流罪にされる。赦免後、胃腸系の病により入滅。滅後に皇室から日蓮大菩薩と立正大師の諡…

第550話 立正安国論

序文・南無妙法蓮華経 堀口尚次 『立正安国(りっしょうあんこく)論』は日蓮が執筆し、文応元年に時の最高権力者にして先の執権〈得宗(とくそう)=北条の家系〉である北条時頼〈鎌倉幕府第5代執権〉に提出した文書。 日蓮が永文6年に筆写したとされる本が法華…

第536話 末代無智の御文

序文・あなかしこ あなかしこ 堀口尚次 御文(おふみ)は、浄土真宗本願寺八世蓮如が、その布教手段として全国の門徒へ消息として発信した仮名書きによる法語。本願寺派では「御文章(ごぶんしょう)」といい、大谷派では「御文」、興正派では「御勧章(ごかんし…

第528話 「虫送り」と「虫供養」

序文・農作と虫は切っても切れない縁 堀口尚次 虫送りは、日本の伝統行事のひとつ。農村において、農作物につく害虫を駆除・駆逐し、その年の豊作を祈願する呪術的行事である。虫追いなど、西日本では実盛(さねもり)送りまたは実盛祭など数多くの別名がある。…

第521話 三草二木

序文・雨の恵み 堀口尚次 「法華経‐薬草喩品(ゆほん)」に説くたとえ。「三草(さんそう)」は上草・中草・下草の三、「二木(にもく)」は大樹・小樹で、さまざまの植物が、雨の恵みを等しく受けるように、資質の異なる衆生(しゅじょう)が等しく仏陀(ぶっだ)の教…

第516話 御嶽信仰

序文・修験道の山岳信仰 堀口尚次 御嶽(みたけ)神社は、蔵王権現(ごんげん)を祭った神社。金峰(きんぷ)神社・金峯神社ともいう。総本社は吉野金峰山寺の蔵王権現堂。 修験道の神である蔵王権現を祀る神社は、明治時代の神仏分離のときに、御嶽神社、金峰神社…

第499話 鯖大師

序文・手に鯖を持ってます 堀口尚次 鯖(さば)大師とは、阿波国を中心として伝わる高僧伝説であり、日本の各地に波及した民間信仰である。 鯖大師の伝説は、次のような話である。 『あるとき、旅の僧が馬に塩鯖を積んだ馬子(まご)〈馬の背中に貨物や人を乗せ…

第495話 毘沙門天

序文・神仏習合 堀口尚次 毘沙門天(びしゃもんてん)は、仏教における天部の仏神で、持国天、増長天、広目天と共に四天王の一尊に数えられる武神である。多聞天(たもんてん)または北方天とも呼ばれる。また四天王としてだけでなく、中央アジア、中国など日本…

第481話 愛知の大仏を訪ねて

序文・ありがたい 堀口尚次 私の地元、愛知県東海市に大仏があることから、幼少より大仏に慣れ親しんできた。昔から地元では「大仏さん」と親しみを込めて呼んでいた。そんなかんなで、愛知県に鎮座する大仏を訪ねてみた。 ①通称「聚楽園大仏」は東海市にあ…

第480話 多宝塔に魅せられて

序文・日本建築の美 堀口尚次 多宝塔は、寺院建築のうち仏塔における形式のひとつである。現代の寺院建築用語・文化財用語としては、一般に、平面が方形〈四角形〉の初層の上に平面が円形の上層を重ね、宝形造〈四角錐形〉の屋根を有する二層塔婆を「多宝塔…

第469話 屋根神

序文・風前の灯火 堀口尚次 屋根神(やねがみ)または屋根神様は、家屋の屋根の上に祀られた祠。愛知県や岐阜県などで見られる。 古い家屋の一階ひさし屋根や軒下などに設置され、一般に火伏の秋葉神社や厄よけの津島神社のほかに伊勢神宮や氏神〈名古屋では熱…

第457話 旧統一教会騒動に思う

序文・すがる想いは誰にもある 堀口尚次 私たちは「宗教」と聞くと、なんか胡散臭(うさんく)さを感じてしまう傾向がありはしないだろうか。伝統仏教やキリスト教などならまだしも、いわゆる「新興宗教」となると身構えてしまう。なぜなのだろう。 私なりの解…

第418話 大本事件の顛末

序文・神憑りから始まった 堀口尚次 大本(おおもと)事件は、新宗教「大本」の宗教活動に対して、日本の内務省が行った統制。大本弾圧事件とも呼ばれる。大正10年に起こった第一次大本事件と、昭和10年に起こった第二次大本事件の2つがある。特に第二次大本事…

第417話 霊感商法が付け入る隙

序文・人の弱みに付け込む 堀口尚次 霊感商法とは、霊感があるかのように振舞って、先祖の因縁や霊の祟り、悪いカルマがあるなどの話を用いて不安を煽り、印鑑・数珠・多宝塔などを法外な値段で商品を売ったり、不当に高額な金銭などを取る商法である。警視…

第416話 エホバの証人事件

序文・信仰と人命の狭間で何が起きていたのか 堀口尚次 エホバの証人は、キリスト教系の宗教。ものみの塔聖書冊子協会などの法人が各国にあり、全世界で活動している。聖書の神エホバを信仰している。聖書の教義を以下のように説明する。『全てのものには創…

第413話 融通念仏宗の開祖・良忍上人

序文・声明念仏 堀口尚次 良忍上人は、平安時代後期の天台宗の僧で、融通(ゆうずう)念仏宗の開祖。聖応(しょうおう)大師。 尾張国知多郡〈愛知県東海市〉の領主の秦道武(はたみちたけ)の子として富田荘〈富木島町〉に生まれる。良仁とも書き、房号(ぼうごう)…

第393話 宗教の恐ろしさ

序文・心の時代~宗教・人生 堀口尚次 昨今世間を賑わしている宗教。では宗教とは一体何なのだろう。「人間は宗教なしでは生きられない」と言った人がいた。勿論すべての人が何らかの宗教に入信している訳ではないが、冠婚葬祭など何らかの宗教に傾倒してい…

第377話 秋葉神社は火の神様

序文・神仏習合 堀口尚次 秋葉(あきば)神社は、日本全国に点在する神社である。神社本庁傘下だけで約400社あるが、一説には1000社を超えるデータもある。神社以外にも秋葉山(さん)として祠や寺院の中で祀られている場合もあるが、ほとんどの祭神は神仏習合の…

第360話 闇深ければ暁近し

序文・心に刃を立てて忍ぶ 堀口尚次 だいぶ昔に、「朝まで生テレビ」で公明党の議員が討論中に「闇深ければ暁(あかつき)近し・・・」と言って、司会の田原総一朗から「そんな呑気なこと言ってる場合じゃない!」と突っ込まれていたのを思い出した。 この言葉…

第358話 サカキとシキミ

序文・神前と仏前 堀口尚次 サカキは、モッコク科サカキ属の常緑小高木。日本の神道においては、神棚や祭壇に供えるなど神事にも用いられる植物。古来、植物には神が宿り、特に先端が尖った枝先は神が降りるヨリシロとして若松やオガタマノキなど様々な常緑…

第328話 恐れ入谷の鬼子母神

序文・お釈迦様に諭されて 堀口尚次 鬼子母神(きしぼじん)は、仏教を守護する天部の一尊。 夜叉毘沙門天の部下の武将八大夜叉大将の妻で、500人〈一説には千人または1万人〉の子の母であったが、これらの子を育てるだけの栄養をつけるために人間の子を捕えて…

第308話 日本文化に浸透した儒教

序文・仁義を欠いちゃあいられやしない 堀口尚次 儒教は、孔子を始祖とする思考・信仰の体系。紀元前の中国に興り、東アジア各国で2000年以上に亘り強い影響力を持つ。その学問的側面から儒学、思想的側面からは名教ともいう。大成者の孔子から、孔教・孔子…

第280話 庚申信仰

序文・日本の民間信仰として発展 堀口尚次 現在までに伝わる庚申(こうしん)信仰とは、中国道教の説く「三尸(さんし)説」をもとに、仏教、特に密教・神道・修験道・呪術(じゅじゅつ)的な医学や、日本の民間のさまざまな信仰や習俗などが複雑に絡み合った複合…

第269話 日蓮宗派の波紋

序文・組織の巨大化による亀裂 堀口尚次 久遠寺(くおんじ)は、山梨県南巨多摩郡身延町にある、日蓮宗の総本山。山号は身延山。 日蓮が説いた本尊・題目・戒壇を三大秘法として、諸経の王と位置付けられる経典、妙法蓮華経〈法華経〉を釈迦の本懐にして最高…

第261話 比叡山延暦寺

序文・日本の仏教のふるさと 堀口尚次 延暦寺は、滋賀県大津市坂本本町にある、標高848mの比叡山全域を境内とする天台宗の総本山の寺院。延暦寺という単一の伽藍はない。平安京〈京都〉の北にあったので南都の興福寺と対に北嶺と称された。平安時代初期の僧…

第259話 一向一揆の背景

序文・信長や家康を苦しめた一揆 堀口尚次 一向一揆とは、戦国時代に浄土真宗本願寺教団〈一向宗〉の信徒たちが起こした、権力に対する抵抗運動の一揆の総称。 浄土真宗本願寺教団によって組織された、僧侶、武士、農民、商工業者などによって形成された宗教…

第254話 隠れキリシタンの受難

序文・踏み絵という屈辱的な手法をもちいた 堀口尚次 隠れキリシタンは、日本の江戸時代に江戸幕府が禁教令を布告してキリスト教を弾圧した後も、密かに信仰を続けたキリスト教徒〈キリシタン〉信者である。以下の2つに分けられ、かつては両者を区別しなかっ…

第173話 七福神のそれぞれの出身地は?

序文・日本の宗教は本当に多種多様。 堀口尚次 七福神とは、福をもたらすとして日本で信仰されている七柱の神である。七柱は一般的には、恵比寿、大黒天、福禄寿、毘沙門天、布袋(ほてい)、寿老人、弁財天とされており、それぞれがヒンドゥー教、仏教、道教…

第166話 善人なほもて往生をとぐ、いはんや悪人をや。

序文・他力本願の他力とは、阿弥陀様のことなのだ。 堀口尚次 悪人正機(しょうき)は、浄土真宗の教義の中で重要な意味を持つ思想で、「“悪人”こそが阿弥陀仏の本願〈他力本願〉による救済の根機(こんき)〈教えを受ける者にそなわっている素質・能力〉である…

第162話 日本唯一の超宗派寺院 覚王山・日泰寺

序文・覚王とは釈迦のこと 堀口尚次 覚王山日泰(にったい)寺は、愛知県名古屋市千種区法王町にある超宗派の寺院である。タイ王国から寄贈された仏舎利〈釈迦の遺骨〉を安置するために、創建された 。「覚王」とは、釈迦の別名。また「日泰」とは、日本とタイ…