ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

幕末維新

第113話 西郷隆盛の改名と妻と島流し

序文・数回の改名、三人の妻、三カ所への島流し。まさに波乱万丈。 堀口尚次 幼少は西郷小吉といった。元服し西郷吉之介隆永と名乗る。「伊集院須賀と結婚」。薩摩藩藩主・島津斉彬に取り上げられた頃、西郷善兵衛と改名する。その後、西郷家の家督を継ぎ、…

第99話 不平士族の反乱

序文・日本最大の内戦、西南戦争の最期で、西郷隆盛は「もうここらでよかろう」といい自刃し介錯された。 堀口尚次 佐賀の乱・神風連(しんぷうれん)の乱・秋月の乱・萩の乱そして、西南戦争・福岡の変へと続くが、いずれも旧肥前藩・旧肥後藩・旧秋月藩・旧…

第90話 池田屋・寺田屋・近江屋事件

序文・幕末最大の謎「坂本龍馬暗殺」 堀口尚次 幕末に旅籠などを舞台に四つの事件があり、しかも寺田屋事件は二つあり、かなりややっこしいので、まとめてみた。 池田屋事件は、幕末の1864年7月8日に、京都三条木屋町(三条小橋)の旅籠・池田屋に潜伏してい…

第61話 新選組と袂を分かちた「新徴組」

序文・新選組は有名だが、新徴組という幕府組織も活躍したのだ。 堀口尚次 江戸で将軍上洛の警護を目的とした浪士組結成募集がなされ、京都へ上洛したが、浪士組のリーダー・清河八郎が「将軍警護ではなく、尊王攘夷の先鋒」を唱えたので、同意出来なかった…

第59話 偽官軍となった赤報隊

序文・勝てば官軍、負ければ賊軍というが、「偽官軍」といわれた隊もありました。 堀口尚次 「赤報隊」とは、「赤心(せきしん)【嘘偽りのないありのままの心】を持って国恩に報いる」からきている。総裁の相楽総三は、江戸薩摩藩邸の浪士隊として、江戸市中…

第54話 尊王攘夷とは

序文・新選組から「尊王攘夷」について考えてみた。 堀口尚次 過日NHKの歴史探偵という番組で、土方(ひじかた)歳三(としぞう)を取り上げていた。土方が、箱館戦争まで転戦する中、自身が京都の治安維持で新選組として活躍していた時の様な「刀(かたな)」…

第51話 彰義隊の矜持

序文・大河ドラマ「青天を衝け」で少し出てきたが、運命が違えば渋沢栄一も彰義隊にいたのだ。 堀口尚次 鳥羽伏見の戦いの後、江戸に戻り恭順(きょうじゅん)謹慎(きんしん)する為に上野寛永寺に入った最後の将軍・徳川慶喜の警護を目的に結成されたのが「彰…

第35話 侠客(きょうかく)たちの幕末維新

序文・幕末維新の勉強をしていると、侠客の活躍も見逃せない。今回は3名だけだが簡単に紹介します。 堀口尚次 幕末には、多くの侠客がいたが、尊王攘夷の志士や旧幕府軍を助けた者も多い。侠客とは、強気を挫(くじ)き、弱気を助ける事を旨とした「任侠(にん…

第34話 水戸天狗党の悲劇

序文・幕末水戸藩で起きた、天狗党の乱。過激な尊王攘夷の志が引き起こした。同じ藩内での内戦や幕府・諸藩を敵にまわしての転戦。そして結末は悲劇だった。 堀口尚次 幕末に、徳川御三家の水戸藩では、藩内が二つの派閥に分かれ激しく争い合った。尊王攘夷…

第20話 土佐脱藩浪士・坂本龍馬の活躍

序文・リクエストもあり、あまりにも有名な人物を取り上げました。 諸説あり、なぞの多い人ですが人々を引き付けて止みません。 堀口尚次 幕末で坂本龍馬ほど有名な人物も居なかろう。またドラマなんかでもカッコイイ俳優が演じる事が多く、銅像なんかもスマ…

第16話 江戸城無血開城の舞台裏

序文・大きな出来事程、表舞台には見えない裏舞台があるもの。勝海舟ばかりが目立っていたので、勉強がてら筆を執りました。 堀口尚次 幕末の江戸城無血開城と云えば、勝海舟と西郷隆盛の会談が有名だが、実に様々な裏工作で御膳立てがなされていたのである…

第15話 脱藩大名・林忠崇の戊辰戦争

序文・幕末の諸藩の動向を調べていたら、こんな大名がいた事を知りました。書籍を読んで筆を執りました。 堀口尚次 徳川三百年の恩顧に報いて、藩主の座を捨て幕府に忠義を尽くした「最後の大名」林忠崇は、幕末の上総国(千葉県)請西藩の藩主であったが、…

第14話 肥前佐賀藩主・鍋島直正(閑叟)

序文・幕末の薩長土肥(さっちょうどひ)の肥前藩は、アームストロング砲で有名だが、書籍を読んで藩主・鍋島閑叟について知り、筆を執りました。 堀口尚次 父の隠居を受け17歳で肥前佐賀藩主に襲封。従兄弟に薩摩藩主・島津斉彬、義兄に福井藩主・松平春嶽…

第13話 悲運の幕臣・小栗上野介

序文・幕末の旗本(官僚)ですが、知人の勧めもあり、書籍を読んで筆を執りました。武士道を貫いた生き方が、時代の荒波の中に消えて行きました。 堀口尚次 幕末の幕臣(旗本)に小栗上野介忠順なる人物がいた。上野介とは上野の国(群馬県)の次官(介)と…

第12話 幕末・政治総裁職 松平春嶽

序文・幕末の四賢候である松平春嶽は幕府親藩のプリンスだった。書籍を読んで筆を執りました。最後の将軍・徳川慶喜との駆け引きなど、終始幕末・維新の中心にいた。 堀口尚次 越前・福井藩(徳川御三家・御三卿に次ぐ御家門の親藩)藩主の松平春嶽(春嶽は…

第10話 美濃郡上藩・凌霜隊

序文・幕末の悲劇は会津藩・白虎隊に代表されがちだが、他にも沢山の悲劇があった。郡上踊りで有名な郡上藩にも、悲劇があった。 堀口尚次 幕末の動乱期に美濃郡上藩は、他藩にもれず佐幕と勤王に揺れ動いた。藩にて激論が繰り広げられていたが、藩論は勤王…

第2話 幕末・尾張藩「青松葉事件」

序文・青松葉事件を知る人は少ない。城山三郎の「冬の派閥」に詳しく書かれているが、幕末混乱の悲劇と云えよう。 堀口尚次 幕末慶応4年に発生した、尾張藩内での佐幕派弾圧事件。弾圧の対象者は、重臣から一般の藩士までに及び、斬首14名・処罰20名にのぼっ…