ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

文学

第845話 裸の王様

序文・人間心理の弱点 堀口尚次 『裸の王様』は、デンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンが翻案し、1837年に発表した童話である。人間心理の弱点を辛辣(しんらつ)に捉えた寓話として著名な作品であり、アンデルセンの代表作の1つとされる。…

第315話 「ごんぎつね」の新美南吉

序文・ごん、お前だったのか・・・ 堀口尚次 新美南吉は、大正2年生まれの児童文学作家。本名は新美正八〈旧姓:渡邊〉。愛知県半田市出身。半田第二尋常小学校卒業。成績優秀で「知多郡長賞」「第一等賞」を授与される。卒業式では卒業生代表として答辞を呼…

第178話 島崎藤村の憂鬱

序文・それにしても小説「夜明け前」は難解だった・・・ 堀口尚次 島崎藤村は、明治5年生れ、信州木曽・中山道馬籠(まごめ)〈現在の岐阜県中津川市)の詩人・作家。ロマン主義詩人として詩集を出版。さらに小説に転じ、『破壊』などで代表的な自然主義作家と…

第158話 イソップ寓話

序文・正直であることが最善の策 堀口尚次 『イソップ寓(ぐう)話』は、アイソーポス(イソップ)が作ったとされる寓話を集めたとされる寓話集。特に動物、生活雑貨(例えば、瀬戸物と金物など)、自然現象(太陽と風)、様々な人々(旅人など)を主人公にし…

第38話 平家物語の悲哀

序文・安徳天皇の最期は余りにも悲しい。「敦盛」を好んで舞った織田信長は、諸行無常や盛者必衰を体現したのだ。 堀口尚次 平家物語は、「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理(ことわり)をあらはす おごれる人も久しからず …

第25話 泣いた赤鬼

序文・「泣いた赤鬼」を読んで泣いたのが私でした。青鬼のようなカッコいい立ち振る舞いができる大人に成長しただろうか。自問自答してみた。 堀口尚次 日本の昔話や児童文学には「泣いた赤鬼」「ごんぎつね」「笠地蔵」などの秀作があり、海外にも「フラン…