ホリショウのあれこれ文筆庫

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第26話 親族と血縁とタイガーマスク

序文・タイガーマスクは「虎の穴」で鍛えられたが、それ以上の苦難を世な中で味わっていたのだ。伊達直人タイガーマスク)は戦災孤児なのだ。

堀口尚次

 

1親等とは、「親や兄弟」の事を指し、「配偶者」は血縁がないので、「親等なし」という事になる。

過日、離婚を経験した友人と腹を割って話してる時に、友人が、病状のお袋さんに対する親父さんの対応について愚痴をこぼした時に、私が「お前は、お袋さんと血縁はあるが、親父さんとお袋さんとは血縁関係もなく『赤の他人』だぜ。」と言ってしまったことがある。友人は諸手を挙げて賛成してくれたが、言った本人の私が違和感を覚えた。近代では「伴侶」というのは、文字通り婚姻した夫婦の相方の事であり、血縁はないが、深い縁で結ばれているということになる。『血は争えん』とは言うが、その血が通ってないことから、「血縁がない」と言って片付けてしまっていいのか。養子縁組であるとか、いわゆる孤児(みなしご)が、血縁のない育ての父母に対する感情を、産みの母親より劣化しているとでも言ってしまっていいのか。

 私が幼少期にテレビ漫画で夢中になったタイガーマスクは、孤児院で育ち、いわれもない差別にあって育った孤児だった。彼(後のタイガーマスク)は、自分が巣立った孤児院に、プロレスラーとして得た報奨を惜しみなく捧げる。

 この場合の「血縁」と、「孤児院との繋がり」は勿論共通点はないが、『お世話になった肉親以上の恩』というものが根底にあろう。

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