序文・まさか元同僚が地方議会議員になろうとは!
堀口尚次
地方市議会議員の元同僚がFacebookに『地域住民の方より「歩道ブロックによく高齢者等の車が乗り上げてしまっている」との相談を受け、担当課に改善をお願いしました。視界にわかりやすく、安全ポールを設置していただきました。さっそくの対応、ありがとうございました。』との投稿だった。
歩道ブロックに、高齢者が車を乗りあげて困っている所は五万とある。そのすべてを対応していたら行政はもたない(予算=税金がもたない)。ここで問題になるのは、行政が、なにを優先順位にするかだ。彼が、自分が申告した行動が行政を動かしたなどという、しみったれた考えは毛頭ない。
私は、彼の性格を良く知っている。真面目で誠実で、清廉潔白な男である。であるからこそ、民間企業を退職して政治家の道を選択したんだろう。だからこそ、困っている住民の懇願に応えて、行政に具体的に申請したんだろう。今までにも彼はこうした行動で、実績を上げて来たんだろうと思う。
但し、あえて私は彼に進言したい。有権者の声を代弁するのが、当選した政治家(地方議会議員)の立場であることは当然であるが、行政執行の優先順位が、いかに公平であるか、また、透明であるかという観点を忘れてはなるまいと云う事。勿論、政治は権力闘争であり、権力を得ないと政策が実現出来ない事は百も承知だ。権力を持たない政治家は「絵に描いた餅」になってしまい、存在意義を問われる。少数意見を重要視する前提は当たり前だが、結果として結論は、多数決の大多数が得るという民主主義の根幹が示しているのだ。
私は彼が標榜しただろう、「民意の反映」というものを、自分を当選させてくれた人々の意見の集約にだけに固執して欲しくないと云う事である。彼は間違いなく選挙で選ばれた、民意の代表であり、行政を左右できる政治家なのである。だからこそ彼には、当選票の区分にこだわらない市政を心掛けてもらいたいのだ。
偉そうな事を申した若輩者ではありますが、民間企業で共に働いた事のある同志として進言したい。どうぞ、昔の様に、素直で実直な人間であり続けて下さい。「強きをくじき、弱きを助ける」人間であって下さい。これからも、どんどん住民の声を聴いて、「安全ポール」でも何でもどしどし設置にこぎつけて下さい。陰ながら応援させてもらいます。
遅ればせながらですが、どうぞご自愛下さい。貴方は、私達元同僚の誇りです。私は貴方の屈託のない笑顔が好きです。
※画像と本分内容とは関係ありません。