ホリショウのあれこれ文筆庫

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第135話 山寺・羽黒山の一人旅の思い出

序文・若かりし頃の、仏教修行の一環でした。

                               堀口尚次

 

 20歳代の中ほどに、車で山形県のお寺に一人旅をした思い出です。当然ながら当時ナビなんてなく、地図を頼りに走りました。

 当時赴任していた岐阜県羽島市のアパートを出発、名神高速道の羽島インターから中央道を経て、長野県飯田市の専門学校時代の同級生を訪ねました。彼は交通事故で入院していましたが、病院名は聞いていたのでサプライズで訪問したところ、大変驚いていました。5年ぶり位の再会でしたが、事故の怪我を見舞い病院を後にしました。その後新潟市に入り目的の駅を探すがみつかりません。辺りはもう暗くなっているし、見知らぬ街・上越市直江津の駅前でウロウロしてなんとか目的のホテルにたどりつきましたが、駐車場がホテルの前になかったので、フロントの女性に聞きましたが、場所が少し離れておりよくわからなかったところ、そのフロントの女性が外まで出て来てくれて丁寧に駐車場を案内してくれました。私は、泣きそうな心境だったので、感謝感謝で頭がさがりました。そのホテルでは、部屋のデスクの引き出しに入っていた「仏教経典」が心に沁みました。ホテルが見つからず、見知らぬ街での不安な気持ちから、一気に救われた気持ちになりました。その夜はぐっすり眠れました。

 一泊した翌日は、山形県山形市の山寺・立石寺へ大移動し、参拝後ペンションに宿泊。三日目は、羽黒山を目指しましたが、途中で即身仏(ミイラ)で有名な鶴岡市湯殿山注蓮寺に立ち寄りましたが、参拝者は若造の私一人にも関わらず住職がわざわざ寒いので石油ストーブを焚いてくれて、鉄門海上人の即身仏の説明をして下さいました。住職や奥様が「若いのに仏教に興味があるとは珍しい」と云う事で、是非当寺に宿泊をと勧められましたが、宿泊先が予約してあったので、丁重にお断りしました。そして外に止めてあった私の車(ユーノス・プレッソ)を見て奥様は「わざわざ外車で来られたんですね」と言ってましたが、勿論外車じゃありません。そして、その年にお世話になったお礼がてらに年賀状を出したところ、これまた丁重な返信を頂きました。

 三泊目は、羽黒山出羽三山神社の宿坊へ宿泊しました。羽黒山修験道で有名なところで、神仏習合の名残りの五重の塔や、出羽三山神社の本殿そのものも仏閣様式の建築になっていました。

 四日目は、富山県富山市に赴任している友人のアパートを訪ねました。山形県から富山県まで、高速を使用せずに下道で来た記憶です。友人宅で一泊し翌朝、富山県から岐阜県のアパートまでも下道で帰ってきました。若かったんですね。今では到底考えられない行程です。嗚呼、若いってすばらしい。いい思い出です。  ※出羽三山神社

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  ※山寺・立石寺             ※鉄門海上人の即身仏