ホリショウのあれこれ文筆庫

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第1306話 転売屋

序文・商品の再流通

                               堀口尚次

 

 転売とは、買い取った物をさらに他に売り渡すこと。転売することによって利益を得ることを半ば業として行う者を転売屋転売ヤーという。ネットスラングの一種。

 原則として、興行主が事前の同意のない転売を禁止するとしている特定興行入場券以外の転売行為そのものは違法とはならない。

 主に数量が限定されるなどの理由で入手が困難であり、希少性がある商品を転売目的で購入〈個人ないしアルバイト等で雇われた複数人〉して買い占め、インターネットオークションやフリマアプリなどのインターネットを介し高値で販売し、輸送便で発送することを生業・趣味とした一般個人を指す。ただし、株式、債権、通貨〈暗号通貨を含む〉および、金、銀、銅、プラチナ、原油穀物などの先物といった金融商品や土地、不動産の売買を行う個人についてはこの語では呼ばれない。

 これらの行為によって、本当に大金を支払ってでも欲しい人、並ぶ手間や交通費などを節約したい人の手に渡るという付加価値が生まれることもある。転売屋による買い占めが発生することで、制作・販売意図を設けて商品を取り扱っている運営者、計画性を練って生産・販売戦略を立てる製造・供給者、正規の価格や手段で購入したい需要者〈客〉の利益を損ねる行為として問題となっている〈販売側のマーケティング戦略が失敗した自業自得であり、転売屋だけのせいにするのはお角違いではある。〉

 日本では、チケット・乗車券に関してダフ屋行為として各都道府県の迷惑防止条例で禁止されていたが、2019年に施行された特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律〈チケット不正転売禁止法〉によって明確に規制されている。金券ショップにおいては、警察から古物商の許可を取得して店を構えて営業している点で異なる。また、災害時に必要とされる物に関しては、国民生活安定緊急措置法にて転売が一時的に禁止される場合がある。

私見】SDGsのことも相まって、リサイクル市場が活性化している。インターネット上のリサイクル市場となっている「メルカリ」が急成長しているのが顕著だ。かくいう筆者も、リサイクルショップ〈BOOKOFF・お宝創庫・買取王国〉などで購入したものを、メルカリで販売して、おこづかいにしている。