序文・陰陽師
堀口尚次
名古屋晴明(せいめい)神社は愛知県名古屋市千種区清明山1-6にある、陰陽師・安倍晴明を祀る神社。
かつて安倍晴明がこの地〈尾張国狩津荘上野邑〉に在住していた頃〈寛和3年に当地に移住したと伝わる。政変により当地に流されたという説もある。2、3年後に再び京都に戻ったという〉、付近の村人達がマムシの被害に悩まされていたのを、晴明が術でマムシを退治した。
その後時は流れ、江戸時代に再びマムシの害に悩まされた村人達が、晴明の伝説を思い出し、安永7年、晴明の神霊を勧請し、晴明を祀る塚とほこらを建てたところ、途端にマムシはいなくなった。戦時中には陸軍の兵士がほこらを移設しようとすると、その兵士が高熱になった。戦後、県営清明山住宅の建設の際にほこらを撤去したところ、二度の事故が起こったという。昭和32年に県営清明山住宅完成後に入居者達が、『きちんとお祀りしよう』ということで、社殿と鳥居を建てて神社としての体裁を整えた。平成13年公開の映画『陰陽師』などの影響による安倍晴明ブームにより若い女性の参拝客が多く、平成14年より毎春、桜花学園高等学校インターアクトクラブの生徒 により近隣に所在する高牟神社・城山八幡宮とともに「恋の三社めぐり」の企画を行っているという。
【名古屋晴明神社の七不思議】
- 名古屋市内で雨が降っていても、晴明神社に来ると雨が降っていない事がある。複数の参拝者の証言。2. 旧日本軍が塚とほこらを移設しようとすると、兵士が高熱になった。3. 平成十三年に神事を行った際、焚いた炎が狐型に変化した。その瞬間の写真は境内に展示されている。4. 戦後、県営清明山住宅の建設の際に、塚とほこらを撤去しようとすると二度も事故が起こった。5. 手桶の水道は名古屋市営の上水道を使っているが、カルキの臭いがしない。6. 神社職員が自分の健康を祈りながら毎日狛犬を撫でていると、彼に心臓病が発見された。検査を行い心筋梗塞一歩手前である事が判明。手術をして彼は助かった。7. 神社の職員がバイク事故で頭に重傷を負い、頭部に応急処置だけして帰宅した。後日頭部に手術が必要と医者に言われたが、毎日狛犬の頭を撫でていると頭部の怪我は自然に治癒した。