序文・3年で終焉
堀口尚次
名古屋港イタリア村は、名古屋港ガーデンふ頭内で運営されていた複合商業施設である。2008年5月7日に経営破綻を発表してその後営業を停止し同年12月4日付けで大規模小売店舗立地法による届出により廃止された。〈営業3年間〉
2005年5月27日に成立した名古屋市とイタリアトリノ市の姉妹都市提携の一環として、これに先立つ2005年4月2日に開村〈営業開始〉した。
セラヴィホールディングスと名古屋港管理組合によるPFI事業〈公共サービスの提供に際して公共施設が必要な場合に、従来のように公共が直接施設を整備せずに民間資金を利用して民間に施設整備と公共サービスの提供を委ねる手法〉であり、名古屋港管理組合が建築物オーナー、セラヴィホールディングスの子会社である名古屋港イタリア村株式会社がデベロッパーとして開発された。
名古屋港イタリア村〈社長田中肇〉は、セラヴィホールディングス〈社長若杉譲二〉傘下のセラヴィリゾートが運営していた複合商業施設である。
名古屋港ガーデンふ頭東側の、日本通運倉庫跡地〈敷地面積約31,000㎡〉に、イタリアのヴェネチアの景観を模した建物が並ぶ。村内は「ショッピングゾーン」・「エントランスゾーン」・「クレールベイサイドイタリア村」・「ヴェネチアンガラス美術館」の4つのエリアに分けられており、80の専門店が出店していた。
開村当初は年間420万人に達した入場者も、2008年には半減した。その結果、2008年5月7日に170億円の負債を抱え経営破綻し、東京地方裁判所に自己破産の適用を申請、同日破産手続き開始決定を受けた。PFI事業の破産は健康増進施設であるタラソ福岡についで2例目となった。支援企業の決まらない段階での経営破綻となったため、同日付で従業員は解雇され、同日から臨時休業となった。
なお、伊勢湾台風の被害によって定められた市条例により本来は木造建築が許可されない地域であるにもかかわらず、建築確認の際に鉄骨造と虚偽の申請を行って、木造店舗14棟が建築されており、違法建築物となっていた。この件について名古屋港イタリア村の社長・田中肇は、依頼した建築会社が勝手に木造で建築したと述べている。
