ホリショウのあれこれ文筆庫

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第1479話 三店方式

序文・パチンコの裏側

                               堀口尚次

 

 三店方式とは、日本パチンコ店で行われている営業形態である。パチンコ店・景品交換所・景品問屋の3つの業者、およびパチンコ遊技者が特殊景品を経由することで、違法性を問われない形でパチンコ玉の現金化が行われる

 終戦直後にパチンコが大ブームとなった際、パチンコの大人気にあやかってパチンコ景品であった「煙草」〈初期段階の特殊景品〉の換金行為をする「買人」が客とパチンコ店の仲介役として利ざやで利益を出す者が登場した。次第に換金行為に暴力団などの不法者が介入してくるようになり、煙草の換金行為はたばこ専売法違反で規制されたが、パチンコ景品が「チューインガム」や「砂糖」などに変更され、景品換金利権を巡る抗争が激化した。このような事態に対処するために、パチンコ業界が、景品換金行為の健全化を模索した結果として、1961年に大阪府で元大阪市警警察官だった水島年得が考案して誕生した「大阪方式」がきっかけとなり、それが全国に拡大したのが三店方式である。なお、オリジナルである大阪府三店方式〈大阪方式〉は、景品換金業務を大阪身障者未亡人福祉事業協会に委託させることで未亡人や障害者などの社会的弱者に雇用を提供して、社会貢献に寄与していた。

 三店方式による営業の流れは概ね以下のとおりである。・客がパチンコホールに来ると、遊技場営業者であるパチンコホールは客の現金と遊技球〈いわゆる「出玉」〉を交換する。・客はパチンコで増やした遊技球をジェットカウンター等で計数した上で、その記録〈レシート、ICカード等〉を景品カウンターに持参し、店員はそれを確認したうえで特殊景品と交換する。・客が特殊景品を景品交換所に持参すると、古物商である景品交換所は特殊景品を現金で買い取る。・景品問屋が景品交換所から特殊景品を買い取りパチンコホールに卸す。

 客の利便上から景品交換所はパチンコホールから遠くない距離の場所に存在しており、パチンコホールの出入り口付近や、パチンコホール建物内部に存在している地域もある。景品問屋は景品交換所やパチンコホールとは人的・資本的には別の法人が営業し、景品交換所もホール及び景品問屋とは人的・資本的には別の法人が営業している。パチンコホールと景品交換所は特殊景品について客や景品問屋を介在していることから、パチンコホールと景品交換所は無関係という建前になっており、相互の案内を行うことはない。