ホリショウのあれこれ文筆庫

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第1491話 スーパーボランティア尾畠春夫

序文・社会への恩返し

                               堀口尚次

 

 尾畠春夫昭和14年 - 〉は、日本のボランティア活動家、元鮮魚商。大分県速見郡日出町在住。身長161cm、体重57kg。

 1993年、登山道整備のボランティア活動を始めるが、経営していた鮮魚店の閉店後に活動を本格化させる。多くのボランティア活動の実績により数々の表彰を受け、後に緑綬褒章が授与された。2018年の行方不明児発見の手柄により、「スーパーボランティア」として一躍時の人となった。

 40歳から趣味で登山を始め、45歳の時に北アルプス55山を単独縦走。1993年からは、由布岳登山道の整備のボランティアを開始。65歳の時に鮮魚店を閉店。これは年金がもらえる年になったからで、当初からの予定であり、仕事を辞めた翌日からはボランティアをすると決めていた。これは、2人の子供の大学までの学費を魚を買ってくれた客から得ていたため、社会への恩返しをしたいと考えたためである。3,300kmを3か月で踏破する日本縦断に挑戦し、挑戦の中で人との出会いの大切さを改めて感じる。この後、本格的にボランティア活動を開始し、以降はボランティア活動に専念。

 新潟県中越地震を皮切りに、東日本大震災熊本地震西日本豪雨などの多くの被災地で活動を継続。2011年3月、東日本大震災被災地の宮城県本吉郡南三陸町では、がれきの中に埋もれた思い出の写真などを拾い集める「思い出探し隊」の隊長として約500日間活動。この際、好きだった酒を止める。同町での活動においてボランティア仲間の精神的支柱と評され、若いボランティアから「師匠」と慕われることもあった。尾畠がいるだけで現場が活気づき、「神」のようだと評されることもあった。尾畠の自宅には来客が絶えず、人生相談を持ちかける者もいるという。

 「スーパーボランティア」が「2018 ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた。その頃、大分県ボランティア活動をしていた尾畠朝日新聞の取材に対し「当たり前のことをしていただけで、『スーパーボランティア』なんてぜんぜん思っていません」と語った。同年12月3日に東京都内で「新語・流行語大賞」が発表され「スーパーボランティア」はトップテンの1つに選出されたが、尾畠は受賞を辞退し表彰式にも出席しなかった。