ホリショウのあれこれ文筆庫

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第1528話 ローマ字

序文・TiはChi

                               堀口尚次

 

 ローマ字は、仮名をラテン文字に翻字する際の規則全般〈ローマ字表記法〉、またはラテン文字で表記された日本語〈ローマ字綴りの日本語〉を表す。

 単に「ローマ字」と言った場合、本来はラテン文字〈ラテン・アルファベット〉のことを指す。ローマ」とは、古代ローマにおいて用いられていた文字に由来することからの呼び名である

 一方で現在の日本では、ラテン文字を用いた日本語の表記およびその表記法〈日本語のラテン文字化〉がしばしば「ローマ字」と呼ばれ、この場合の「ローマ字」は、ローマ字で日本語を書き綴ることすなわち「国語のローマ字綴り」あるいはその綴り方を略して称するものと考えられる。

 非ラテン文字言語をラテン文字で表記することを英語では「romanization」〈ラテン文字化〉と呼び、日本語以外にも、ロシア語、ギリシャ語、アラビア語、中国語、朝鮮語など非ラテン文字言語の多くでラテン文字化の方法が定められているが、日本国内では一般にそれらの表記法を単に「ローマ字」と呼ぶことはまずない。また、英語でも 特に日本語からのラテン文字化は「romaji」と呼ぶことがある。

 日本国外では英語を中心とするラテン文字言語において日本語を表記する際に用いる。発音表記としての意味も担うことが多い。使用はもっぱら日本語の単語や語句を引用する場合に限られ、たとえば、国内外の図書館で、日本語の書籍名を登録する際に用いられる。日本語の文字を扱えないコンピュータ環境などで日本語を表記する場合に用いる。日本語の文章全体がローマ字で表記されるのは、日本語初等学習者対象の文章を除いてまれである。

 ヘボン式訓令式など複数の表記法や規格が存在する。国語教科書では訓令式、英語教科書ではヘボン式、人名や標識など固有名詞ではヘボン式を使用することが多い。またヘボン式にも旧ヘボン式と修正ヘボン式がある。