序文・全長800m
堀口尚次
上飯田(かみいいだ)線は、愛知県名古屋市北区の平安通駅から同区の上飯田駅までを結ぶ、名古屋市営地下鉄の路線である。協定などでは名古屋市高速度鉄道上飯田線と称する。営業キロは平安通 - 上飯田間の全長わずか0.8 km〈800 m〉 しかなく、日本で距離が最も短い地下鉄路線である。一部の列車を除いて、名古屋鉄道〈名鉄〉小牧線と上飯田 - 犬山間で相互直通運転を行っており、小牧線と一体的な運行形態となっている。
上飯田線は平安通 - 上飯田間の1駅間のみを結ぶ路線であるが、これによって名鉄小牧線と名古屋市営地下鉄名城線の連絡を可能にしており、上飯田駅発着のバス路線の混雑緩和や小牧線沿線地域と名古屋都心部の鉄道による連絡を実現している。
施設は、第三セクターの上飯田連絡線株式会社が第三種鉄道事業者として所有している。同社は上飯田 - 平安通間だけでなく味鋺 - 上飯田間の施設も所有しているが、その区間は第二種鉄道事業者である名鉄の線区となっている。平成15年の開業当初は、上飯田線内は同線の第二種鉄道事業者である名古屋市交通局の乗務員が乗務し運転業務を行う体制であったが、合理化のため平成19年度より名古屋市交通局が運転業務を名鉄に委託し、上飯田線内も名鉄の乗務員〈犬山乗務区〉が通し乗務している。
ほぼ全列車が名鉄小牧線と直通運転しているが、平安通0:28発の最終列車上飯田行きと、上飯田5:35発の平安通行き始発列車は地下鉄線内のみの運行である。なお、名鉄小牧線が事故または気象災害等で運転休止の場合、上飯田駅で折り返し運転となる。昼間は小牧線犬山駅発着列車のみだが、朝夕には同線小牧駅折り返し列車がある。また、ワンマン運転を行っている。昼間は1時間あたり4本の運行で、これは神戸市営地下鉄北神線やOsaka Metro中央線の夢洲駅 - コスモスクエア駅間とともに日本の地下鉄で最も少ない運行頻度となっている。上飯田線および名鉄小牧線で運用されている7000形・名鉄300系はすべて日本車両製造製で、東山線以外の名古屋市営地下鉄の他の路線では日立製作所製の車両も走っているが、上飯田線は名古屋市営地下鉄の路線で唯一、開業時から一貫して日立製作所製の車両は走っていない。両形式とも方向幕車のみであり、LED行先表示器を装備した車両は存在しない。

