ホリショウのあれこれ文筆庫

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第1607話 タバコ

序文・熱帯地方原産の植物

                               堀口尚次

 

 タバコ煙草、スペイン語: tabaco、ポルトガル語: tabaco、学名:Nicotiana tabacum〉は、ナス科タバコ属熱帯地方原産の植物。栽培種としては一年草として扱われているが、原産地では多年草の植物である。葉の成分として、強い依存性があるニコチンを含む

 Nicotiana tabacum はリンネの『植物の種』〈1753年〉で記載された植物の一つである。

 日本の法令上の平仮名表記は、たばこ事業法2条1号によりタバコ属の植物を指し、その葉は「葉たばこ」〈同法2条2号〉である。カタカナ表記は農作物として耕作し、葉たばこを得、それを原材料として製造たばこを得る基盤となるタバコ属の植物を指す。そして、その加工製品は製造たばこで、同法2条3号によって「葉たばこを原料の全部または一部とし、喫煙用、噛み用または嗅ぎ用に供し得る状態に製造されたもの」と規定される。

 日本語のタバコの直接の語源はスペイン語やポルトガル語の「tabaco」である。「NOVO DICIONARIO DA LINGUA PORTUGUESA」によると、タイノ族のtabacoに由来する語で、インディオのY字型の喫煙具のことを意味した。

 スペイン語の「tabaco」自体の由来についてははっきりしない。伝統的に行われている説としては、カリブ海で話されていたアラワク語族の言語の一種〈おそらくタイノ語〉で、タバコの葉またはパイプを意味する語を借用したというものがあるが、「tabaco」の語は大航海時代以前の1410年頃からすでにスペインやイタリアで使われており、アラビア語で一種の薬草を意味した「ṭabbāq」または「ṭubbāq」に由来するとも言う。

 この単語がフランス語では「tabac」、ドイツ語では「Tabak」、英語では「tobacco」となった。

 日本ではスペイン語やポルトガル語の音に近い「タバコ」として広まった。漢字の当て字としては「多巴古」、「佗波古」、「多葉粉」、「莨」、「淡婆姑」などが用いられることがあるが、「煙草」と書かれることが最も多い。中国語では「香煙」と呼んでいる。なお、山口県の一部地域には「煙草(たばこ)谷(たに)」という姓がある。