ホリショウのあれこれ文筆庫

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第785話 和製外来語と和製英語

序文・英語圏には通じない

                               堀口尚次

 

 マッチポンプとは、自らマッチで火をつけておいて、それを自らポンプで水を掛けて消すと言う意味で 偽善的な自作自演の手法・行為を意味する和製外来語である。マッチ〈match〉は元は英語、ポンプ〈pomp〉は元はオランダ語である〈英語ではpump〉。

 和製外来語とは、日本語の中で使われる外来語の言葉一つ以上を元にし、かつ、元の言語には存在しない言葉。また、外来語のほとんどは、ヨーロッパ〈西洋〉の言語由来であるため、和製洋語などともいう。和製外来語の中では和製英語が多い。

『例)アベック・シュークリーム・ショートコント・ズボン・レッテル』

 日本の国会会議録にマッチポンプを用いた発言が残っている。昭和36年4月11日の衆議院本会議において、松井誠衆議院議員は「鉄砲刀剣類等所持取締法の一部を改正する法律案」への質問の中で以下のように発言している。『世に、いわゆるマッチ・ポンプ方式といわれるものがあります。右手のマッチで、公共料金を上げて、もって物価値上げに火をつけながら、左手のポンプでは、物価値上げを抑制するがごとき矛盾したゼスチュアを示すのをいうのでございましょう。』

 和製英語は、日本語の中で使われる和製外来語の一つで、日本で日本人により作られた、英語の言葉や英語に似ている言葉〈固有名詞や商品名などを除く〉である。英語圏では別表現をするために理解されなかったり、もしくは、全く異なった解釈をされたりする場合がある。

『例)フォアボール・ベースアップ・レベルダウン・アフターサービス・ガードマン・サラリーマン・タッチパネル・マグカップ・ライブハウス・ワイシャツ・ロスタイム・マンション・ホッチキス・パーキングエリア・クーラー』