2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧
序文・大名ではないが参勤交代した 堀口尚次 交代寄合(こうたいよりあい)は、江戸幕府における旗本の家格の一つ。広義の寄合(よりあい)〈3,000石以上の上級旗本無役者・布衣(ほい)=旗本下位の衣装 以上の退職者〉に含まれる。江戸定府(じょうふ)〈在住〉の…
序文・した~に した~に 堀口尚次 参勤交代とは、江戸時代において各藩の藩主である大名や交代寄合(よりあい)〈旗本の家格の一つで広義の寄合に含まれる。江戸定府(じょうふ)〈定住〉の旗本寄合に対して、所領に住み江戸へ参勤交代を行う寄合〉を交替で江戸…
序文・夏の暑い日の昼間に発生 堀口尚次 『四日市公害訴訟の原告勝訴の判決から50年を迎え、公害問題について考える集会が開かれた。』というニュースを見て思い出した。私が小学生の頃、「光化学(こうかがく)スモッグ注意報」なるものが発令されていたこ…
序文・祐(すけ)だらけでややこしい 堀口尚次 伊東祐親(すけちか)は、平安時代末期の武将であり、伊豆国伊東の豪族。工藤氏の6代目であり、伊東氏の祖でもある工藤祐隆(すけたか)の孫にあたる。東国における親平家方豪族として平清盛からの信頼を受け、平治…
序文・アリューシャン列島への漂着 堀口尚次 大黒屋光太夫は、江戸時代後期の伊勢国庵芸郡白子〈現在の三重県鈴鹿市〉の港を拠点とした回船〈運輸船〉の船頭。天明2年、嵐のため江戸へ向かう回船が漂流し、アリューシャン列島〈当時はロシア領アラスカの一部…
序文・アメリカ先住民が辿った道 堀口尚次 7月20日の中日新聞で「奪われた未来・米先住民寄宿学校」の連載が始まった。第一回目は、「白人同化を強要・私たちはもの扱いだった」であった。 記事によると、『1819年の「インディアン文明化基金法」などに基づ…
序文・日本にあったスパイ養成所 堀口尚次 陸軍中野学校は、諜報や防諜、宣伝など秘密戦に関する教育や訓練を目的とした大日本帝国陸軍の軍学校〈実施学校〉で、情報機関。かつての所在地は東京都中野区中野4丁目付近で、校名の中野は地名に由来する。 創設…
序文・北条時政は曽我兄弟の烏帽子親 堀口尚次 曽我兄弟の仇討ちは、建久4年、源頼朝が行った「富士の巻き狩り」の際に曽我祐成(すけなり)と曽我時致(ときむね)の兄弟が父親の仇である工藤祐経(すけつね)を富士野にて討った事件。「赤穂浪士の討ち入り」と「…
序文・アメリカ本土の占領 堀口尚次 日本軍によるアッツ島の占領は、太平洋戦争中のアリューシャン方面の戦いにおけるAL作戦の一環として、日本軍により占領された。アメリカ合衆国本土が外国軍隊により占領されたのは1812年の米英戦争以来初めてのことであ…
序文・責任の取り方 堀口尚次 松井石根(いわね)は、日本の陸軍軍人。最終階級は陸軍大将。「日支提携」「アジア保全」の運動に生涯をかけたが、ポツダム宣言受諾後、「南京事件」の責任を問われて極東軍事裁判〈東京裁判〉にて死刑判決〈B級戦犯〉を受け、処…
序文・遺骨の奪還に成功 堀口尚次 殉国七士廟(しちしびょう)は、愛知県西尾市東幡豆町の三ヶ根山(さんがねさん)にある廟。東京裁判判決に従い死刑を執行された7名の軍人・政治家を祀っている。高さ5メートルほどの石碑で「殉国七士墓」と彫られており、作ら…
序文・立場と運命 堀口尚次 武田耕雲斎(こううんさい)は、幕末の武士。水戸藩の天狗党の首領。名は正生。通称は彦九郎。号は如雲。位階は贈正四位。官位は伊賀守。松原神社〈敦賀市〉の祭神。靖国神社合祀。 徳川斉昭の藩主擁立に尽力した功績などから、天保…
序文・波乱万丈の皇族 堀口尚次 北白川宮能久(よしひさ)親王は、北白川宮2代。陸軍軍人。最後の輪王寺宮(りんおうじのみや)となる。 輪王寺宮が戊辰戦争中の慶応4年に彰義隊に擁立された頃、または奥羽越列藩同盟に迎えられた頃、東武皇帝あるいは東武天皇と…
序文・心の時代~宗教・人生 堀口尚次 昨今世間を賑わしている宗教。では宗教とは一体何なのだろう。「人間は宗教なしでは生きられない」と言った人がいた。勿論すべての人が何らかの宗教に入信している訳ではないが、冠婚葬祭など何らかの宗教に傾倒してい…
序文・神仏の御加護があったのか 堀口尚次 新田義貞(よしさだ)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての御家人(ごけにん)・武将。姓名は源(みなもと)義貞。河内源氏義国流新田氏本宗家の8代目棟梁。官位は正四位下(しょうしいのげ)、左近衛(さこんえ)中将。…
序文・室町幕府の終焉 堀口尚次 鞆(とも)幕府は、備後国の鞆〈現・広島県福山市〉に存在した室町幕府の亡命政権。戦国時代、織田信長によって擁立された室町幕府第15代将軍の足利義昭(よしあき)は、やがて信長と対立。京都を追われ、流浪を重ねながら最終的…
序文・越前とは何のかかわりもない愛知県岡崎の藩主 堀口尚次 大岡忠相(ただすけ)は、江戸時代中期の幕臣・大名。大岡忠世家の当主で、西大平藩〈現愛知県岡崎市〉初代藩主。8代将軍・徳川吉宗が進めた享保の改革を町奉行として支え、江戸の市中行政に携わっ…
序文・老中水野忠邦に睨まれる 堀口尚次 遠山景元(かげもと)は、江戸時代の旗本。幼名は通之進、通称は実父と同じ金四郎。官位は従五位下(じゅごいのげ)左衛門少尉(さえもんしょうじょう)。管職は、江戸北町奉行、大目付、後に江戸南町奉行。テレビドラマ〈…
序文・江戸幕府崩壊の足音が・・・ 堀口尚次 天保年間には全国的な凶作による米価・物価高騰や天保の大飢饉、百姓一揆や都市への避難民流入による打ち壊しが起こっており、大坂での大塩平八郎の乱などの国内事情に加え、アヘン戦争やモリソン号事件など対外…
序文・偉大な発見の影の犠牲 堀口尚次 一般的に「パブロフの犬」としてよく知られる実験では、犬のほおに手術で管を通し、唾液の分泌量を測定した。ベルを鳴らしてからエサを与える事を繰り返した結果、ベルを鳴らしただけで唾液を出すようになった。さらに…
序文・宿命と運命 堀口尚次 安部元首相が参議院選挙の候補者の応援演説中に凶弾に倒れた。マスコミの報道やテレビのコメンテーターそして政治家までもが、口をそろえて「民主主義への挑戦」だと言うが、私は違和感を感じた。 挑戦というとポジティブな印象が…
序文・ワレ奇襲に成功セリ 堀口尚次 モールス符号(ふごう)は、電信で用いられている可変長符号化された文字コードである。モールス符号を使った信号はモールス信号と呼ばれる。 アメリカ合衆国の発明家サミュエル・フィンレイ・ブリース・モールスは、1937年…
序文・鯨との真剣勝負 堀口尚次 NHKスペシャル「鯨獲(と)りの海」を観た。捕鯨を生業とする男たちに50日間に渡り取材したドキュメンタリー番組だった。 3年前から、再開されている日本の商業捕鯨。古来から続く捕鯨。ある人は『残酷』だといい、ある人は『文…
序文・首長は大統領?! 堀口尚次 名古屋駅の東口の一角に、ナスやピーマンなどの野菜が植わっている光景に注目が集まっていた。「駅前で野菜?」「誰が食べるんだ」――。SNSでも話題になっていたが、ある日、こつぜんと姿を消した。 名古屋市によると、野菜…
序文・特定枠を設けた訳は? 堀口尚次 参議院議員選挙が近づいたので復習してみた。 ①選挙区選挙・・・候補者名を記載する。 ②比例代表選挙・・・名簿に登載されている候補者名を記載する。候補者名に代えて、名簿の届出をした政党その他の政治団体の名称又…
序文・ミイラ取りがミイラになってしまった 堀口尚次 清河八郎は、庄内藩出身の志士。九州遊説をして尊王攘夷派の志士を京都に呼び寄せ、一方で浪士組を結成し新選組・新徴組への流れを作り、自らも虎尾の会を率いて明治維新の火付け役となった。 江戸に出て…
序文・赤誠の人 堀口尚次 幕臣・山岡鉄舟(てっしゅう)は、江戸無血開城を決した勝海舟と西郷隆盛の会談に先立ち、徳川慶喜の使者として官軍の駐留するす駿府に辿り着き、伝馬町の松崎屋源兵衛宅で西郷と面会して談判する。 これに先立つ江戸城重臣会議におい…
序文・封建時代最期の犠牲者か 堀口尚次 一条美賀子〈徳川美賀子〉は、幕末から明治の公家女性で、最後の征夷大将軍・徳川慶喜の正室。実父は今出川公久(きんひさ)〈公卿・権中納言〉、養父は一条忠香(ただよし)〈公卿・左大臣〉、正憲皇太后(しょうけんこう…
序文・なにこれ珍四景 堀口尚次 名古屋鉄道と三岐鉄道に現存する、珍しい場所を訪ねてみました。 ①ダイヤモンドクロッシング 名古屋臨海鉄道東築線と名古屋鉄道築港線の線路が直角に交差する場所。ダイヤモンドクロッシングとは、鉄道の平面交差する箇所にお…
序文・神仏習合 堀口尚次 秋葉(あきば)神社は、日本全国に点在する神社である。神社本庁傘下だけで約400社あるが、一説には1000社を超えるデータもある。神社以外にも秋葉山(さん)として祠や寺院の中で祀られている場合もあるが、ほとんどの祭神は神仏習合の…