ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

歴史

第375話 二君にまみえた福島正則

序文・秀吉から家康へ 堀口尚次 安土桃山時代に、尾張国海東郡二ツ寺村〈現・愛知県あま市二ツ寺屋敷〉で生まれた。母は、秀吉〈のちの豊臣秀吉〉の母〈のちの大政所(おおまんどころ)〉の妹〈秀吉の叔母〉にあたる人物。少年に成長すると、母を通じた縁で秀…

第361話 名古屋に伝わる宮本武蔵

序文・武蔵は通称、諱は玄信。 堀口尚次 宮本武蔵は、江戸時代初期の剣術家、大名家に仕えた兵法家、芸術家。二刀を用いる二天一流兵法の開祖。京都の兵法家・吉岡一門との戦いや巌流島での佐々木小次郎との決闘が有名である。 名古屋には、「宮本武蔵の碑」…

第357話 「唐人お吉」こと斎藤きち

序文・内海海岸の残る一説 堀口尚次 斎藤きち、 天保12年 ~明治23年は、幕末から明治期にかけての芸妓(げいこ)、酌婦、髪結、小料理屋店主。俗に唐人お吉の名で知られる。伊豆国賀茂郡下田の坂下町〈現在の静岡県下田市〉で出生といわれるが、一説には尾張…

第343話 謀反の疑い・源範頼

序文・ここにもまた頼朝の犠牲となった兄弟が 堀口尚次 源範頼(のりより)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武将。河内源氏の流れを汲む源義朝の六男。源頼朝の異母弟で、源義経の異母兄。 遠江(とおとうみ)国蒲御厨(かばのみくりや)〈現・静岡県浜…

第339話 静御前の伝説

序文・謎が多い白拍子 堀口尚次 静御前〈生没年不詳〉は、平安時代末期から鎌倉時代初期の女性白拍子。母は白拍子の磯禅師。源義経の妾。 『吾妻鏡』によれば、源平合戦後、兄の源頼朝と対立した義経が京を落ちて九州へ向かう際に同行するが、義経の船団は嵐…

第337話 弁慶の立往生

序文・元は比叡山の僧侶 堀口尚次 武蔵坊弁慶は、平安時代末期の僧衆〈僧兵〉。源義経の郎党。 『義経記』では熊野別当の子で、紀伊国出身だと言われるが詳細は不明。元は比叡山の僧で武術を好み、五条の大橋で義経と出会って以来、郎党として彼に最後まで仕…

第326話 安徳天皇の哀れ

序文・諸行無常 堀口尚次 安徳天皇は、第81代天皇〈在位: 1180年3月18日- 1185年4月25日〉。諱(いみな)は言仁(ときひと)。歴代の天皇の中で最も短命だった天皇。戦乱で落命したことが記録されている唯一の天皇である。高倉天皇の第一皇子。母は平清盛の娘の…

第324話 池田輝政の居城

序文・木田城から姫路城まで 堀口尚次 池田輝政は永禄7年、織田信長の重臣・池田恒興の次男として尾張国清州で生まれる。 筆者の地元である愛知県東海市大田町城山にあったとされる木田城は、一色左馬之助、荒尾空善〈現在隣町を荒尾町という〉、池田輝政が…

第316話 木曽義仲の嫡男・義高と大姫の運命

序文・源氏同士の争いの犠牲に 堀口尚次 源義仲は、平安時代末期の信濃源氏の武将。河内源氏の一族、源義賢の次男。源頼朝・義経兄弟とは従兄弟にあたる。木曾義仲の名でも知られる。『平家物語』においては朝日将軍〈旭将軍〉と呼ばれている。 以仁王(もち…

第307話 上杉鷹山の妻子

序文・どもまでも謙虚な上杉鷹山 堀口尚次 米沢藩9第藩主・上杉鷹山は、日向国〈現・宮崎県〉高鍋藩6代藩主秋月種美の次男で、母は筑前国秋月藩4代藩主黒田長貞の娘・春姫。母方の祖母の豊姫が米沢藩4代藩主上杉綱憲の娘である。このことが縁で、10歳で米沢…

第301話 津軽藩士殉難事件

序文・ロシアとの因縁は・・・ 堀口尚次 津軽藩士殉難事件は、江戸時代後期の文化露寇(ろこう)のさなか北海道知床半島西岸の斜里郡〈現北海道斜里町〉で発生した大量遭難事件。 18世紀以来、日本との通商を求めるロシアはしきりと接触を図ってきた。1792年に…

第298話 血盟団事件

序文・226事件の序章 堀口尚次 血盟団事件は、昭和7年に発生した連続テロ〈政治暗殺〉事件。政財界の要人が多数狙われ、井上準之助〈日本銀行総裁・大蔵大臣〉と團琢磨(だんたくま)〈三井財閥総帥〉が暗殺された。当時の右翼運動史の流れの中に位置づけて言…

第297話 幕末まで続いた織田信雄の家系

序文・あのスケート選手もこの家系だろうか 堀口尚次 織田信雄(のぶかつ)は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将・大名。大和宇陀松山藩の初代藩主。永禄元年、尾張国丹羽郡小折〈現在の愛知県江南市〉の生駒屋敷で織田信長の次男として生まれる。 …

第296話 両統迭立から南北朝の動乱へ

序文・今上天皇は北朝 堀口尚次 両統迭立(りょうとうてつりつ)は、一国の世襲君主の家系が2つに分裂し、それぞれの家系から交互に君主を即位させている状態である。「迭」は「たがいに」「かわるがわる」の意。日本では、鎌倉時代に皇統が2つの家系に分裂し…

第294話 戦国時代に翻弄された松姫

序文・武田信玄公息女 堀口尚次 松姫は、甲斐国の戦国大名である武田信玄の五女。 永禄年間に武田氏は尾張国の織田氏と接し、信玄の世子・勝頼の正室には織田信長の養女遠山氏の娘を迎えていたが、永禄10年に勝頼正室は死去し、同年には武田・織田同盟の補強…

第293話 八甲田雪中行軍遭難事件

序文・真実は雪の中に・・・ 堀口尚次 八甲田雪中行軍遭難事件は、明治35年1月に日本陸軍第8師団の歩兵第5連隊が青森市街から八甲田山の田代新湯に向かう雪中行軍の途中で遭難した事件。訓練への参加者210名中199名が死亡〈うち6名は救出後死亡〉するという…

第291話 八重姫と北条政子の関係

序文・平家と源氏の板挟み 堀口尚次 八重姫は、平安時代末期の女性。伊豆国伊東庄〈現・静岡県伊東市〉の豪族であり、頼朝の監視役であった伊東祐親(すけちか)の三女。源頼朝の最初の妻とされる。頼朝の初子・千鶴御前〈千鶴丸〉の母。八重姫は、延慶(えんぎ…

第290話 「桶狭間の戦い」の場所の戦い

序文・名古屋市VS豊明市 堀口尚次 桶狭間の戦いは、永禄3年に尾張国知多郡桶狭間での織田信長軍と今川義元軍の合戦。2万5千人の大軍を率い尾張に侵攻した今川義元に対し、尾張の織田信長が本陣を奇襲、または正面から攻撃し、今川義元を討ち取った。 戦後…

第288話 護良親王の無念

序文・血生臭い南北朝時代の前兆 堀口尚次 護良親王(もりよししんのう)は、鎌倉時代末期から建武の新政期の皇族・僧侶・武将・天台座主・征夷大将軍。還俗前の名は尊雲法親王(そううんほっしんのう)、通称を大塔宮(おおとうのみや)とも。一般に後醍醐天皇の…

第284話 悲しすぎる駒姫の最期

序文・戦国時代の政略結婚の代償 堀口尚次 駒姫(こまひめ)は、安土桃山時代の女性。最上義光(もがみよしあき)〈山形藩初代藩主〉の次女で、豊臣秀次〈豊臣秀吉の姉の長男〉の側室候補。伊達政宗の従妹(じゅうまい)〈年下のいとこの女性〉に当たる。彼女の名…

第281話 傀儡将軍・藤原頼経

序文・名ばかりの将軍 堀口尚次 藤原頼経(よりつね)は、鎌倉幕府の第4代征夷大将軍。摂政関白を歴任した九条道家の三男で、摂家から迎えられた摂家将軍。九条頼経とも呼ばれる。 両親ともに源頼朝の同母妹坊門姫の孫であり、前3代の源氏将軍とは遠縁ながら血…

第276話 アウシュヴィッツの惨劇

序文・人種差別の醜い歴史 堀口尚次 アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所は、ドイツが第二次世界大戦中に国家を挙げて推進した人種差別による絶滅政策〈ホロコースト〉および強制労働により、最大級の犠牲者を出した強制収容所である。収容者の90%がユダ…

第275話 捨て駒になった壱岐島の青年

序文・いつの世も最前線(末端)の兵にしわ寄せがくる 堀口尚次 壱岐島(いきのしま)は、長崎県の離島で、九州と対馬の間に位置する。南北17 km・東西14 km程度の大きさの壱岐島は、周辺の小さな島々と区別して壱岐本島と呼ぶ場合もある。 中世には大宰府権能…

第272話 ジンギスカンになった源義経

序文・依怙贔屓と判官贔屓は違う 堀口尚次 源義経は、平安時代の日本の武将。鎌倉幕府初代将軍源頼朝の異母弟。仮名は九郎である。河内源氏の源義朝の九男として生まれ、幼名を牛若丸と呼ばれた。平治の乱で父が敗死したことにより鞍馬寺に預けられるが、後…

第267話 金閣と銀閣

序文・足利将軍の別荘 堀口尚次 鹿苑(ろくおん)寺は、京都市北区金閣寺町にある臨済宗相国寺派の寺院。相国寺〈臨済宗の大本山〉の境外塔頭(たっちゅう)〈本堂以外の建物〉である。建物の内外に金箔が貼られた舎利殿から、金閣寺として知られている。山号は…

第252話 朝鮮にあった日本人村

序文・朝鮮と日本の繋がりは古くから 堀口尚次 倭館(わかん)は、中世から近世にかけて、李氏朝鮮〈朝鮮王朝〉時代に朝鮮半島南部に設定された日本人居留地のことである。江戸時代には対馬府中藩が朝鮮との外交、通商を行った。 李氏朝鮮は、朝貢船以外の商船…

第251話 内大臣と侍従長の違い

序文・再び廃止された内大臣 堀口尚次 内(ない)大臣府は、明治中頃から戦前昭和にかけて日本に存在した制外官〈省庁の様なもの〉の一つ。宮中にあって天皇を常侍(じょうじ)輔弼(ほひつ)〈常に補佐〉し、宮廷の文書事務などを所管した内大臣を支える機関とし…

第248話 清和源氏の流れと仮冒

序文・徳川家康も源氏になる必要があった 堀口尚次 源氏には祖とする天皇別に21の流派があり、清和(せいわ)源氏はそのうちの一つで清和天皇から分かれた氏族である。 清和天皇の皇子のうち4人、孫の王のうち12人が臣籍降嫁して源氏を称した。中でも第六皇子…

第234話 野口英世の改名と実像

序文・学者の顔と裏の顔 堀口尚次 野口英世は貧しい農家に生まれ、1歳で左手に大火傷を負ったハンディキャップを克服してほぼ独学のみで医師となり、さらには細菌学者として一時は世界的な名声を得た。21世紀の現在に至るまで、日本では子供向けの偉人伝が多…

第233話 小笠原諸島の歴史

序文・アメリカによる戦後統治は沖縄だけではなかった 堀口尚次 小笠原諸島は、東京都小笠原村の行政区域を指す。東京都特別区の南南東約1,000kmの太平洋上にある30余の島々からなる。 1593年〈天正20年〉信濃小笠原氏の一族を自称する小笠原貞頼が伊豆諸…