ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

歴史

第524話 村木砦の戦い

序文・信長天下統一の序章 堀口尚次 村木砦の戦いは、天文23年1月24日、尾張国で起きた戦い。 天文18年、今川氏が三河国安祥(あんじょう)〈現・安城〉城を占領すると、程なく水野信近(のぶちか)の刈谷城も一時占領されるなど織田氏は苦境に立たされ、遂に織…

第518話 征夷大将軍

序文・朝廷から授かる栄誉職 堀口尚次 征夷大将軍は、朝廷の令外官(りょうげのかん)の一つである。「征夷」は、蝦夷を征討するという意味。鎮守将軍と同格の栄誉職である。 飛鳥時代・奈良時代以来、東北地方の蝦夷征討事業を指揮する臨時の官職は、鎮東将軍…

第484話 明治の元老・山県有朋

序文・一介の武弁 堀口尚次 山縣有朋(やまがたありとも)、天保9年 - 大正11年は、日本の武士〈長州藩士〉、陸軍軍人、政治家。最終階級・称号は元帥陸軍大将。位階勲等功級爵位は従一位大勲位攻一級侯爵。内務卿〈第9代〉、内務大臣〈初代〉、内閣総理大臣〈…

第482話 朝日平吾と安田善次郎

序文・消された陰徳 堀口尚次 朝日平吾、明治23年 - 大正10年は、日本の政治活動か・右翼・テロリスト。明治の実業家・安田善次郎〈安田財閥の祖〉を暗殺した犯人として知られる。 大正10年、前年3月の戦後恐慌で自身は株で大損し、安田財閥の首領・安田善次…

第459話 平民宰相・原敬

序文・平民初の総理大臣 堀口尚次 原敬(たかし)は、陸奥国岩手郡本宮村〈現:岩手県盛岡市〉出身であり、祖父の原直記は盛岡藩家老、父の原直治は盛岡藩側用人を務めた。 『郵便報知新聞』記者を経て外務省に入省。後に農商務省に移って陸奥宗光や井上馨から…

第452話 不運の二代目・源頼家

序文・祖父の源義朝と同じ入浴中に殺害された運命 堀口尚次 源頼家は、鎌倉時代前期の鎌倉幕府第2代将軍〈鎌倉殿〉。鎌倉幕府を開いた源頼朝の嫡男で母は北条政子〈頼朝の子としては第3子で次男、政子の子としては第2子で長男〉。父・頼朝の死により18歳で家…

第446話 惟喬親王と木地師

序文・「君が代」の君 堀口尚次 惟喬(これたか)親王は、文徳天皇の第一皇子。小野宮を号す。父・文徳天皇は皇太子として第四皇子・惟仁親王〈後の清和天皇〉を立てた後、第一皇子の惟喬親王にも惟仁親王が「長壮〈成人〉」に達するまで皇位を継承させようと…

第424話 判官贔屓の由来

序文・高校野球でも負けてる方を応援してしまう 堀口尚次 判官(ほうがん)贔屓(びいき)とは、第一義には人々が源義経に対して抱く、客観的な視点を欠いた同情や哀惜の心情のことであり、さらには「弱い立場に置かれている者に対しては、あえて冷静に理非曲直…

第421話 阿野全成の哀れ

序文・今若丸こと源隆超 堀口尚次 阿野全成(ぜんじょう)は、平安時代末期から鎌倉時代初期の僧侶で、源義朝の七男。源義経の同母兄、源頼朝の異母弟。7歳の時の平治の乱で父義朝が敗死したため幼くして醍醐寺にて出家させられた。以仁王の令旨が出されたこと…

第410話 今川義元のイメージ

序文・麻呂でおじゃる? 堀口尚次 今川義元(よしもと)は、戦国時代の駿河国および遠江(とおとうみ)国の守護大名・戦国大名。今川氏第11代当主で姉妹との婚姻関係により、武田信玄や北条氏康とは義理の兄弟にあたる。「海道一の弓取り」の異名を持つ東海道の…

第409話 梶原景時の忠義

序文・頼朝への忠義心が仇となった 堀口尚次 梶原景時は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武将。鎌倉幕府の御家人。石橋山の戦いで源頼朝を救ったことから重用され侍所所司(さむらいどころしょし)、厩別当(うまやのべっとう)となる。源義経と対立し…

第403話 平家に怯えた伊東祐親

序文・祐(すけ)だらけでややこしい 堀口尚次 伊東祐親(すけちか)は、平安時代末期の武将であり、伊豆国伊東の豪族。工藤氏の6代目であり、伊東氏の祖でもある工藤祐隆(すけたか)の孫にあたる。東国における親平家方豪族として平清盛からの信頼を受け、平治…

第402話 大黒屋光太夫の足跡

序文・アリューシャン列島への漂着 堀口尚次 大黒屋光太夫は、江戸時代後期の伊勢国庵芸郡白子〈現在の三重県鈴鹿市〉の港を拠点とした回船〈運輸船〉の船頭。天明2年、嵐のため江戸へ向かう回船が漂流し、アリューシャン列島〈当時はロシア領アラスカの一部…

第399話 曽我兄弟の仇討ち

序文・北条時政は曽我兄弟の烏帽子親 堀口尚次 曽我兄弟の仇討ちは、建久4年、源頼朝が行った「富士の巻き狩り」の際に曽我祐成(すけなり)と曽我時致(ときむね)の兄弟が父親の仇である工藤祐経(すけつね)を富士野にて討った事件。「赤穂浪士の討ち入り」と「…

第392話 新田義貞の神通力

序文・神仏の御加護があったのか 堀口尚次 新田義貞(よしさだ)は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての御家人(ごけにん)・武将。姓名は源(みなもと)義貞。河内源氏義国流新田氏本宗家の8代目棟梁。官位は正四位下(しょうしいのげ)、左近衛(さこんえ)中将。…

第391話 鞆幕府とは

序文・室町幕府の終焉 堀口尚次 鞆(とも)幕府は、備後国の鞆〈現・広島県福山市〉に存在した室町幕府の亡命政権。戦国時代、織田信長によって擁立された室町幕府第15代将軍の足利義昭(よしあき)は、やがて信長と対立。京都を追われ、流浪を重ねながら最終的…

第375話 二君にまみえた福島正則

序文・秀吉から家康へ 堀口尚次 安土桃山時代に、尾張国海東郡二ツ寺村〈現・愛知県あま市二ツ寺屋敷〉で生まれた。母は、秀吉〈のちの豊臣秀吉〉の母〈のちの大政所(おおまんどころ)〉の妹〈秀吉の叔母〉にあたる人物。少年に成長すると、母を通じた縁で秀…

第361話 名古屋に伝わる宮本武蔵

序文・武蔵は通称、諱は玄信。 堀口尚次 宮本武蔵は、江戸時代初期の剣術家、大名家に仕えた兵法家、芸術家。二刀を用いる二天一流兵法の開祖。京都の兵法家・吉岡一門との戦いや巌流島での佐々木小次郎との決闘が有名である。 名古屋には、「宮本武蔵の碑」…

第357話 「唐人お吉」こと斎藤きち

序文・内海海岸の残る一説 堀口尚次 斎藤きち、 天保12年 ~明治23年は、幕末から明治期にかけての芸妓(げいこ)、酌婦、髪結、小料理屋店主。俗に唐人お吉の名で知られる。伊豆国賀茂郡下田の坂下町〈現在の静岡県下田市〉で出生といわれるが、一説には尾張…

第343話 謀反の疑い・源範頼

序文・ここにもまた頼朝の犠牲となった兄弟が 堀口尚次 源範頼(のりより)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての武将。河内源氏の流れを汲む源義朝の六男。源頼朝の異母弟で、源義経の異母兄。 遠江(とおとうみ)国蒲御厨(かばのみくりや)〈現・静岡県浜…

第339話 静御前の伝説

序文・謎が多い白拍子 堀口尚次 静御前〈生没年不詳〉は、平安時代末期から鎌倉時代初期の女性白拍子。母は白拍子の磯禅師。源義経の妾。 『吾妻鏡』によれば、源平合戦後、兄の源頼朝と対立した義経が京を落ちて九州へ向かう際に同行するが、義経の船団は嵐…

第337話 弁慶の立往生

序文・元は比叡山の僧侶 堀口尚次 武蔵坊弁慶は、平安時代末期の僧衆〈僧兵〉。源義経の郎党。 『義経記』では熊野別当の子で、紀伊国出身だと言われるが詳細は不明。元は比叡山の僧で武術を好み、五条の大橋で義経と出会って以来、郎党として彼に最後まで仕…

第326話 安徳天皇の哀れ

序文・諸行無常 堀口尚次 安徳天皇は、第81代天皇〈在位: 1180年3月18日- 1185年4月25日〉。諱(いみな)は言仁(ときひと)。歴代の天皇の中で最も短命だった天皇。戦乱で落命したことが記録されている唯一の天皇である。高倉天皇の第一皇子。母は平清盛の娘の…

第324話 池田輝政の居城

序文・木田城から姫路城まで 堀口尚次 池田輝政は永禄7年、織田信長の重臣・池田恒興の次男として尾張国清州で生まれる。 筆者の地元である愛知県東海市大田町城山にあったとされる木田城は、一色左馬之助、荒尾空善〈現在隣町を荒尾町という〉、池田輝政が…

第316話 木曽義仲の嫡男・義高と大姫の運命

序文・源氏同士の争いの犠牲に 堀口尚次 源義仲は、平安時代末期の信濃源氏の武将。河内源氏の一族、源義賢の次男。源頼朝・義経兄弟とは従兄弟にあたる。木曾義仲の名でも知られる。『平家物語』においては朝日将軍〈旭将軍〉と呼ばれている。 以仁王(もち…

第307話 上杉鷹山の妻子

序文・どもまでも謙虚な上杉鷹山 堀口尚次 米沢藩9第藩主・上杉鷹山は、日向国〈現・宮崎県〉高鍋藩6代藩主秋月種美の次男で、母は筑前国秋月藩4代藩主黒田長貞の娘・春姫。母方の祖母の豊姫が米沢藩4代藩主上杉綱憲の娘である。このことが縁で、10歳で米沢…

第301話 津軽藩士殉難事件

序文・ロシアとの因縁は・・・ 堀口尚次 津軽藩士殉難事件は、江戸時代後期の文化露寇(ろこう)のさなか北海道知床半島西岸の斜里郡〈現北海道斜里町〉で発生した大量遭難事件。 18世紀以来、日本との通商を求めるロシアはしきりと接触を図ってきた。1792年に…

第298話 血盟団事件

序文・226事件の序章 堀口尚次 血盟団事件は、昭和7年に発生した連続テロ〈政治暗殺〉事件。政財界の要人が多数狙われ、井上準之助〈日本銀行総裁・大蔵大臣〉と團琢磨(だんたくま)〈三井財閥総帥〉が暗殺された。当時の右翼運動史の流れの中に位置づけて言…

第297話 幕末まで続いた織田信雄の家系

序文・あのスケート選手もこの家系だろうか 堀口尚次 織田信雄(のぶかつ)は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将・大名。大和宇陀松山藩の初代藩主。永禄元年、尾張国丹羽郡小折〈現在の愛知県江南市〉の生駒屋敷で織田信長の次男として生まれる。 …

第296話 両統迭立から南北朝の動乱へ

序文・今上天皇は北朝 堀口尚次 両統迭立(りょうとうてつりつ)は、一国の世襲君主の家系が2つに分裂し、それぞれの家系から交互に君主を即位させている状態である。「迭」は「たがいに」「かわるがわる」の意。日本では、鎌倉時代に皇統が2つの家系に分裂し…