ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

第463話 B29より大きい幻の九二式重爆撃機

序文・木製プロペラが岐阜の民家で見つかった 堀口尚次 九二式重爆撃機は、1930年代の大日本帝国陸軍の試作重爆撃機。キ番号〈試作名称〉はキ20。呼称・略称は九二式重爆、九二重爆など。 本機の設計元はドイツのユンカース社が開発したユンカースG.38大型…

第462話 日本の警察官の拳銃

序文・国産銃の開発 堀口尚次 ニューナンブM60は、新中央工業〈後にミネベア→現・ミネベアミツミに吸収合併〉社製の回転式拳銃。昭和35年より日本の警察官用拳銃として調達が開始され、その主力拳銃として大量に配備されたほか、麻薬取締官や海上保安官にも…

第461話 身分なき共犯

序文・一蓮托生 堀口尚次 「身分なき共犯」とは、身分はないが、身分犯〈構成要件において行為者が一定の身分をもつことを必要とする犯罪〉の犯行に加担した者。収賄罪や背任罪などの、公務員や幹部など一定の立場にあることが成立の必要条件となる犯罪も、…

第460話 軍部の政治介入に抵抗した文官

序文・言論で戦う 堀口尚次 斎藤隆夫〈明治3年 -昭和24年〉は、日本の弁護士、政治家である。帝国議会衆議院において、立憲主義・議会政治・自由主義を擁護し、弁舌により軍部の政治介入に抵抗した。 粛軍演説は、昭和11年5月7日に帝国議会の衆議院で斎藤隆…

第459話 平民宰相・原敬

序文・平民初の総理大臣 堀口尚次 原敬(たかし)は、陸奥国岩手郡本宮村〈現:岩手県盛岡市〉出身であり、祖父の原直記は盛岡藩家老、父の原直治は盛岡藩側用人を務めた。 『郵便報知新聞』記者を経て外務省に入省。後に農商務省に移って陸奥宗光や井上馨から…

第458話 コックリさん

序文・怖いもの見たさ 堀口尚次 コックリさん〈狐狗狸さん〉とは、西洋の「テーブル・ターニング」に起源を持つ占いの一種。机に乗せた人の手がひとりでに動く現象は心霊現象だと古くから信じられていた。科学的には意識に関係なく体が動くオートマティスム…

第457話 旧統一教会騒動に思う

序文・すがる想いは誰にもある 堀口尚次 私たちは「宗教」と聞くと、なんか胡散臭(うさんく)さを感じてしまう傾向がありはしないだろうか。伝統仏教やキリスト教などならまだしも、いわゆる「新興宗教」となると身構えてしまう。なぜなのだろう。 私なりの解…

第456話 知多半島に残るJR遺構を訪ねて

序文・名鉄と旧国鉄を乗り継いで 堀口尚次 私が暮らす愛知県の知多半島では、二つの鉄道会社が運行している。今回は最寄りの名古屋鉄道聚楽園(しゅうらくえん)駅から知多半田駅へ行き、そこから徒歩10分でJR半田駅へ移動し、武豊(たけとよ)線に乗り終点の…

第455話 会津藩出身の陸軍大将

序文・戊辰戦争の禍根を背負って 堀口尚次 柴五郎、万延元年 - 昭和20年は、陸軍軍人。第12師団長・東京衛戍(えいじゅ)総督・台湾軍司令官・軍事参議官を歴任し、階級は陸軍大将勲一等攻二級に至った。 会津藩の上士〈280石〉である柴佐多蔵の五男として生ま…

第454話 GHQが認めた米内海軍大臣

序文・日本内部からの崩壊を憂慮 堀口尚次 米内光政(よないみつまさ)は、連合艦隊司令長官、海軍大臣、内閣総理大臣を歴任した。 鈴木内閣の陸軍大臣だった阿南惟幾は終戦の日当日に「米内を斬れ」と言い残して自決したが、米内本人は軍人として法廷で裁かれ…

第453話 BC級戦犯の1000名が死刑

序文・戦争犯罪とう犯罪の是非を問う 堀口尚次 BC級戦犯は、連合国によって布告された国際軍事裁判所条例及び極東国際軍事裁判条例における戦争犯罪類型B項「通例の戦争犯罪」またはC項「人道に対する罪」に該当する戦争犯罪または戦争犯罪人とされる罪状に…

第452話 不運の二代目・源頼家

序文・祖父の源義朝と同じ入浴中に殺害された運命 堀口尚次 源頼家は、鎌倉時代前期の鎌倉幕府第2代将軍〈鎌倉殿〉。鎌倉幕府を開いた源頼朝の嫡男で母は北条政子〈頼朝の子としては第3子で次男、政子の子としては第2子で長男〉。父・頼朝の死により18歳で家…

第451話 橘丸事件

序文・国際法違反はお互い様 堀口尚次 橘丸(たちばなまる)事件は、昭和20年に日本陸軍が国際法に違反して病院船「橘丸」で部隊・武器を輸送した事件である。日本陸軍創設史上最も多い約1,500名の捕虜を出すこととなった。 昭和18年12月当時、日本軍が運用し…

第450話 玉音放送・現代語訳

序文・けふ正午に重大放送 堀口尚次 「堪え難きを堪え 忍び難きを忍び もって万世の為に太平を開かんと欲す」で有名な玉音放送は、『大東亜戦争終結ノ詔書』であり「終戦詔書」とも呼ばれ、天皇大権に基づいてポツダム宣言を受諾する勅旨を国民に宣布するた…

第449話 安部元総理の国葬に思う

序文・内閣府設置法が根拠 堀口尚次 「信教の自由」と「国葬」がクローズアップされているが、憲法で保障されている信教の自由は、国民の権利として当然にある。血税である税金で賄(まかな)われる国葬に、疑問符が付くことに一定の理解は出来る。 しかし死者…

第448話 天皇に叱責された総理大臣

序文・天皇の機微にふれたか 堀口尚次 田中義一〈陸軍大臣→総理大臣〉は、張作霖(ちょうさくりん)爆殺事件に際して、国際的な信用を保つために容疑者を軍法会議によって厳罰に処すべきと主張し、その旨を天皇にも奏上したが、陸軍の強い反対に遭ったため果た…

第447話 割腹した阿南惟幾陸軍大臣

序文・陸軍大臣としての責任を全う 堀口尚次 阿南惟幾(あなみこれちか)は、陸軍軍人。陸軍大臣勲一等攻三級。昭和20年4月に鈴木貫太郎内閣の陸軍大臣に就任。太平洋戦争末期に降伏への賛否を巡り混乱する政府で本土決戦への戦争継続を主張したが、昭和天皇の…

第446話 惟喬親王と木地師

序文・「君が代」の君 堀口尚次 惟喬(これたか)親王は、文徳天皇の第一皇子。小野宮を号す。父・文徳天皇は皇太子として第四皇子・惟仁親王〈後の清和天皇〉を立てた後、第一皇子の惟喬親王にも惟仁親王が「長壮〈成人〉」に達するまで皇位を継承させようと…

第445話 久米島守備隊住民虐殺事件

序文・沖縄離島で起きた惨劇 堀口尚次 久米島守備隊住民虐殺事件は、太平洋戦争時における沖縄戦の最中から終戦後に発生した、日本海軍守備隊による同島民の虐殺事件。久米島事件とも呼ばれる。 沖縄戦も終盤にさしかかった昭和20年6月、アメリカ軍はそれま…

第444話 福田村事件の背景に潜むもの

序文・地震がもたらした狂気 堀口尚次 福田村事件は、大正12年9月6日、関東大震災後の混乱および流言(りゅうげん)蜚語(ひご)〈噂〉が生み出した社会不安の中で、香川県からの薬の行商団15名が千葉県東葛飾郡福田村〈現・野田市〉三ツ堀で地元の自警団に暴行…

第443話 サッカーの紳士協定に思う

序文・ルールにない決まり事 堀口尚次 サッカーでは、フェアプレーの観点から、相手選手が蹴り出したボールは返すというのが紳士協定として結ばれており、そのフェアプレーに拍手が送られるというのが通常だ。 そもそも「紳士協定」とはウィキペディアによる…

第442話 申告故意四球に思う

序文・勝つための作戦 堀口尚次 申告故意四球とは、野球のルールで、いわゆる「敬遠」のことだが、以前はピッチャーがわざとボール玉を4球投げてフォアボールとし、バッターを一塁へ進塁させる戦術であったが、数年前から監督が球審に申告することで、ボール…

第441話 浮島丸事件の悲劇

序文・戦争の負の遺産は今も残る 堀口尚次 浮島丸事件は、太平洋戦争終戦の日の後の昭和20年8月4日17時20分頃に、舞鶴港の京都府舞鶴市下佐波賀沖300mの地点で、日本海軍特設運送艦浮島丸〈4,730総トン、乗組員255名〉が、3,725名〈4000人とする場合もある〉…

第440話 能崎事件の禍根

序文・群集心理と鬼畜米英がもたらしたもの 堀口尚次 能崎(のざき)事件は、昭和20年に起きたアメリカ軍兵士に対する私刑殺害事件。事件の呼称は第152師団長だった能崎清次陸軍中将からとったものである。事件現場が佐原町だったことから、佐原町事件とも呼ば…

第439話 鬼畜の小笠原事件

序文・戦争が生み出した狂気 堀口尚次 小笠原事件は、昭和20年に小笠原諸島父島において日本の陸海軍高級幹部が、アメリカ軍航空部隊の搭乗員である捕虜8名を処刑し、そのうち5名の人肉を嗜食(ししょく)した事件。父島事件とも。 当時の父島は住民を疎開させ…

第438話 仙台四郎という福の神

序文・商人の原点かもしれない 堀口尚次 仙台四郎は、江戸時代末期〈幕末〉から明治時代にかけて、現在の宮城県仙台市に実在した人物で、「人神」としても祀られている。旧字体を用いて「仙臺四郎」とも書く。 本名は通説では芳賀四郎であるが、親族によれば…

第437話 ゴーストップ事件

序文・軍人がいかに横柄であったか 堀口尚次 ゴーストップ事件は、昭和8年に大阪府大阪市北区の天六交差点で起きた陸軍兵と巡査の喧嘩、およびそれに端を発する陸軍と警察の大規模な対立。「ゴーストップ」とは信号機を指す。 満州事変後の中国大陸における…

第436話 アメリカ合衆国による沖縄統治

序文・今も残るアメリカ統治時代の名残 堀口尚次 アメリカ合衆国による沖縄統治は、昭和20年のアメリカ軍による沖縄占領から、昭和47年の沖縄本土復帰に至るまでの、27年間に及ぶアメリカ合衆国による占領統治時代のこと。この間沖縄はアメリカ合衆国の地域…

第435話 真岡郵便電信局事件

序文・旧樺太・サハリンの悲劇 堀口尚次 真岡郵便電信局事件とは、太平洋戦争後の樺太の戦いで、真岡郵便局の電話交換手が集団自決した事件である。当時日本領だった樺太では、一方的に条約破棄したソ連軍と日本軍の戦闘が、1945年8月15日の玉音放送後も続い…

第434話 人間魚雷「伏龍」

序文・選択条件「孤独に耐えうる者」 堀口尚次 伏龍(ふくりゅう)は、第二次世界大戦末期の大日本帝国海軍による特攻兵器。「人間機雷」とも呼ばれる。潜水具を着用した兵士が浅い海底に立って待ち構え、棒付き機雷を敵の上陸用舟艇に接触させ爆破するという…