ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

第1087話 総会屋

序文・株主総会の舞台裏 堀口尚次 総会屋とは、日本において株式会社の株式を若干数保有し株主としての権利行使を濫用することで会社等から不当に金品を収受、または要求する者および組織を指す。別名として「特殊株主」「プロ株主」などがある。英語に翻訳…

第1086話 未受精卵とニワトリの卵

序文・バタリーゲージ問題 堀口尚次 未受精卵とは、産卵されたが受精しなかった卵のことである。無精卵とも言う。生殖の面では何の意味もないが、いくつかの側面で役に立っている。 卵は受精して発生が行われることによって新たな個体となるような配偶子の性…

第1085話 更生保護事業の草分け・金原明善

序文・大久保利通に謁見 堀口尚次 金原明善(きんぱらめいぜん)〈天保3年 - 大正12年〉は、明治時代の実業家。静岡県浜名郡和田村村長。天竜川の治水事業・北海道の開拓・植林事業など近代日本の発展に活躍した。 慶応4年、天竜川は大雨により堤防が決壊。浜…

第1084話 土木作業集団・黒鍬

序文・土木作業は鍬が中心 堀口尚次 黒鍬(くろくわ)は戦国時代や江戸時代に土木作業を行う者達を指す。語源に当たる黒鍬は通常の鍬より刃が厚くて幅が広く、刃と柄の角度が60~80度に開いている。さらに、柄が太く短くできていることで力を加えやすく、打ち…

第1083話 五色の賤

序文・古代日本の身分制度 堀口尚次 五色(ごしき)の賤(せん)とは、律令制の元で設置された古代日本の5種の賤民である。 近世の被差別民や近現代日本の被差別部落の直接的な起源であるとする説が存在するが、議論がある。 7世紀後半に日本に導入された律令制…

第1082話 日本のテレビの父・高柳健次郎

序文・世界で初めて成功 堀口尚次 高柳健次郎〈明治32年 -平成2年〉は、日本の工学者、日本ビクター元副社長・技術最高顧問。静岡大学名誉教授。日本のテレビの父と呼ばれる。文化勲章受章。 静岡県浜名郡和田村〈今の静岡県浜松市中央区安新町〉に生まれた…

第1081話 猿の赤ん坊「さるぼぼ」

序文・飛騨のお土産 堀口尚次 「さるぼぼ」は、飛騨高山など岐阜県飛騨地方で昔から作られる人形。飛騨弁では、赤ちゃんのことを「ぼぼ」と言い、「さるぼぼ」は「猿の赤ん坊」の意味。近年では、土産として飛騨地方の観光地で多く見られる。 このさるぼぼの…

第1080話 漁師から旗本になったジョン万次郎

序文・英語を話した日本人 堀口尚次 ジョン万次郎〈文政10年 - 明治31年〉は、江戸時代末期から、明治にかけての日本の旗本・翻訳家・教育家。アメリカ合衆国を訪れた最初の日本人の一人であり、日米和親条約の締結に尽力した。通訳・教授などでも活躍した。…

第1079話 円周率を計算した関孝和

序文・和算の大家 堀口尚次 関孝和は、日本の江戸時代前期の和算家〈数学者〉。 関は和算が中国の模倣を超えて独自の発展を始めるにあたって、重要な役割を果たした。特に宗金元時代に大きく発展した天元術〈中国で生まれた代数問題の解法〉を深く研究し、根…

第1078話 自動車販売の「形式指定」認証不正に想う

序文・官僚の無謬性 堀口尚次 そもそも自動車を生産して販売する場合、国の基準を満たしているかを、国の検査を得て、合格してからしか販売してはいけない仕組みになっている。自動車には車検制度があり、これを満たしていない場合は法令違反となる。「形式…

第1077話 主君を見限った才蔵

序文・ニ君のまみえずどころか 堀口尚次 可児吉長(かによしなが)は、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将。槍の名手として知られた。通称の才蔵でよく知られている。 天文23年、美濃国可児郡〈現在の岐阜県御嵩町〉に生まれ、幼少期を願興寺で過ごす。寺…

第1076話 篠島から石を切り出した加藤清正

序文・名古屋城の石垣 堀口尚次 以下は、愛知県知多郡南知多町篠島にある「加藤清正・名古屋城築城の石」の看板より抜粋。『名古屋城は、慶長十五年に石垣の工事が始まった。加藤清正は、自ら申し出て天守閣と小天守の石垣を築城した。清正は、幕府より依頼…

第1075話 侠客「べっ甲亀」が作った榊原弱者救済所

序文・「弱きを助け」の任侠道 堀口尚次 榊原弱者救済所は、明治32年から昭和5年にかけて、今の愛知県半田市鴉根(からすね)町にあった民間の弱者救済所。地名から鴉根弱者救済所と呼ばれることもあった。 明治31年頃、今の半田市鴉根町〈当時・知多郡成岩町…

第1074話 アイヌ出身の測量技手・川村カ子ト

序文・三河と信州を結んだ三信鉄道 堀口尚次 川村カ子(ネ)ト〈明治26年 -昭和52年〉は、上川アイヌの長で、日本国有鉄道の測量技手。アイヌ文化の啓発・普及にも寄与した。国鉄退職後は川村カ子トアイヌ記念館の館長、旭川アイヌ民族史跡保存会長、旭川アイ…

第1073話 てるてる坊主

序文・あした天気にしておくれ 堀口尚次 てるてる坊主は、日本の風習の一つである。照る照る坊主とも表記される。翌日の晴天を願い、白い布や紙で作った人形を軒先に吊るすもので、「てるてる法師」、「てれてれ坊主」、「日和(ひより)坊主」、「てれれ坊主…

第1072話 森蘭丸の兄・鬼武蔵こと森長可

序文・武蔵守→鬼武蔵→武蔵塚 堀口尚次 森長可(ながよし)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将・大名。本姓は源氏。家系は清和源氏の一家系、河内源氏の棟梁・源義家の六男・義隆を祖とする森氏。父は森可成(よしなり)。兄に森可隆(よしたか)、弟に森…

第1071話 美濃で活躍した代官・川崎平右衛門

序文・頼りにされたお代官様 堀口尚次 川崎定孝、元禄7年 - 明和4年は、江戸時代の農政家。宿場の名主を務め、後に抜擢されて江戸幕府の旗本となった。通称、平右衛門、辰之助。 名主・農政家として活躍するかたわら、薬の販売にも携わっており、享保17年4月…

第1070話 大仏を建立した永田佐吉

序文・佐吉大仏 堀口尚次 永田佐吉〈元禄14年 - 寛政元年〉は、美濃国羽栗郡竹ヶ鼻村〈現・岐阜県羽島市〉出身の豪商、人徳者。別名・仏佐吉。号は覚翁、実道。 貧しい農民の子として生まれる。幼くして両親と死別、継母に育てられる。10歳の頃、尾張国名古…

第1069話 大石内蔵助を接待させた細川綱利

序文・細川家の守り神 堀口尚次 細川綱利(つなとし)は、江戸時代前期から中期にかけての大名。肥後国隈本藩3代藩主。熊本藩細川家4代。元禄赤穂事件後に大石良雄〈内蔵助〉ら赤穂義士を預かり歓待したことで知られる。 元禄15年12月15日早朝、吉良義央を討ち…

第1068話 市中引き回し

序文・みせしめ 堀口尚次 市中引き回しは、江戸時代の日本で行われた刑で、死刑囚を馬に乗せ、罪状を書いた捨札等と共に刑場まで公開で連行していく制度である。「市中引廻し」とも書く。 市中引き回しは死罪以上の判決を受けた罪人が受ける付加刑であり、単…

第1067話 四日市の大入道

序文・大坊主 堀口尚次 大入道(おおにゅうどう)は、日本各地に伝わる妖怪。 名称は大きな僧の意味だが、地方によって姿は実体の不明瞭な影のようであったり、僧ではなく単に巨人であったり、様々な伝承がある。坊主〈僧〉姿のものは大坊主ともいう。また大き…

第1066話 日本最大級の徳山ダムと消えた徳山村

序文・徳山湖(浜名湖の約二倍)の出現 堀口尚次 徳山ダムは、岐阜県揖斐郡揖斐川町、一級河川・木曽川水系揖斐川最上流部に建設されたロックフィルムダム。独立行政法人水資源機構が管理する多目的ダムである。 日本最大級のダムであり、総貯水容量6億6,000…

第1065話 誤解された平時忠の発言

序文・平家にあらずんば人にあらず 堀口尚次 平時忠は、平安時代末期の公家。桓武平氏高棟流〈堂上平氏〉、兵部権大輔・平時信の子。官位は正二位・権大納言。母は二条大宮〈令子内親王〉の半物(はしたもの)〈下仕えの女房〉をしていた女性〈氏素性は未詳〉…

第1064話 中島みゆきの祖父「中島武市」

序文・地元を忘れなかった 堀口尚次 中島武市(ぶいち)〈明治30年 - 昭和53年〉は、日本の実業家・政治家。岐阜県本巣郡土貴野村〈現在:本巣市〉出身。岐阜市立岐阜商業学校〈現在の岐阜県立岐阜商業高等学校の前身〉卒業。シンガーソングライターの中島みゆ…

第1063話 国語辞典の基礎を作った「谷川士清」

序文・五十音順にまとめた 堀口尚次 谷川士清(ことすが)〈宝永6年- 安永5年〉は、江戸時代の国学者である。通称は養順。字は公介。号は淡斎。 伊勢国の津〈現、三重県津市〉の医者の家に生まれる。京都に出て医学を学ぶ傍ら、玉木正英〈神道家〉から垂加(す…

第1062話 二礼二拍手一礼

序文・かしわで 堀口尚次 二礼二拍手一礼は、日本の神社で用いられる拝礼作法で、まずお辞儀を二度行い、二度手を叩き〈拍手〉、最後にもう一度お辞儀を行うもの。神社本庁・伊勢神宮・靖国神社などはこの種の参拝作法を二拝二拍手一拝と呼ぶ。二礼二拍手一…

第1061話 手締め

序文・御手を拝借 堀口尚次 手締めとは日本の風習の一つで物事が無事に終わったことを祝って、その関係者が掛け声とともにリズムを合わせて打つ手拍子である。手打ちともいう。祭や冠婚葬祭などの式典、商談や株主総会などの終わりに行われる。 祝いの席で使…

第1060話 三三七拍子

序文・実は四四八拍子 堀口尚次 三三七拍子は、明治大学應援團で考案された応援様式であり、全国に幅広く普及している日本の代表的な応援技法のひとつである。 初代団長・相馬基(もとい)が考案し、大正10年に行われた早稲田大学との対抗試合で初めて披露され…

第1059話 ジェノサイド

序文・大量虐殺 堀口尚次 ジェノサイドは、政治共同体、人種、民族、または宗教集団を意図的に破壊することである。ジェノサイド条約第2条によれば、政治共同体の、人種的、民族的、宗教的な集団の全部または一部を破壊する意図をもって行われる行為のことで…

第1058話 GHQの検閲を受けた「時代劇」

序文・チャンバラ禁止令 堀口尚次 昭和20年の太平洋戦争終結後、日本が連合国軍最高司令官総司令部〈GHQ〉の占領統治下に置かれると、GHQは教育文化政策を担当する民間情報教育局〈CIE〉を設置し、さらに民間検問支隊を置いて、日本映画は二重の検閲を受ける…