ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

その他

第970話 オロナインとオロナミン

序文・オロナイトから 堀口尚次 オロナインH軟膏(なんこう)は、大塚製薬工場が製造、大塚製薬が販売する皮膚用抗菌軟膏材薬〈第二種医薬品〉である。 オロナインの原点となったのはアメリカ合衆国の製薬会社・オロナイトケミカルが製造した殺菌用消毒剤であ…

第966話 因幡の白兎

序文・兎を助けた神様 堀口尚次 因幡の白兎とは、日本神話〈古事記〉に出てくるウサギ、または、このウサギの出てくる物語の名。 この説話は、「大国主(おおくにぬし)の国づくり」の前に、なぜ他の兄弟神をさしおいて大国主が国をもったかを説明する一連の話…

第965話 松雲院に伝わる「恩田の初蓮」

序文・殿様を化かした白狐 堀口尚次 松雲院(しょううんいん)は、愛知県刈谷市恩田(おんだ)町3丁目151-8にある曹洞宗の寺院。山号は医王山。本尊は文殊菩薩。 三河国額田郡柿平村〈現在の愛知県岡崎市〉にいた恩田弥兵治郎源清信は、碧海郡小山村林之内〈現在…

第963話 民謡「おばば」発祥の地

序文・お寺に嫁いだ殿様の姉 堀口尚次 「おばば」は、岐阜県に伝わる民謡。古くから祝宴の唄として知られる。 一説によると、天文10年揖斐城主・堀池備中守の姉・お政が上善明寺・春浄に嫁いで生まれた初孫の誕生を町中が喜び、お婆々さまとなられた坊守(ぼ…

第961話 助六

序文・定番寿司 堀口尚次 『助六』は、歌舞伎の演目の一つの通称。本(ほん)外題(げだい)は主役の助六を務める役者によって変わる。江戸の古典歌舞伎を代表する演目のひとつ。「粋」を具現化した洗練された江戸文化の極致として後々まで日本文化に決定的な影響…

第960話 モラル・ハザード

序文・人間の真価 堀口尚次 モラル・ハザードは、倫理の欠如。倫理観や道徳的節度がなくなり、社会的な責任を果たさないこと〈「バレなければよい」という考えが醸成されるなど〉。 この「倫理の欠如」という意味でのモラル・ハザードは、英語のmoral hazard…

第958話 同じ穴のムジナ

序文・人を化かすタヌキ 堀口尚次 ムジナ〈貉、狢〉とは、主にアナグマのことを指す。時代や地方によってはタヌキやハクビシンを指したり、これらの種をはっきり区別することなくまとめて指している場合もある。この混乱は、「マミ」のような地方名を交えて…

第956話 トクホンチールは「永田徳本」から

序文・将軍も治療した 堀口尚次 今でこそ「バンテリン」「サロンパス」が有名だが、昔は「アンメルツ」が主流だった。そして忘れてならないのが「トクホンチール」だ。何をかくそう、肩こり・筋肉痛に、容器の先端部分を直接身体に塗り付けるローションタイ…

第954話 恵方巻

序文・恵方参りが起源 堀口尚次 恵方巻とは、節分に恵方を向いて無言で食べると良いとされる、切り分けられていない太巻の寿司のこと。かつては関西圏で節分時に恵方の方角を向いて「丸かぶり」「丸かぶり寿司」「太巻き寿司」と呼ばれる、切り分けられてい…

第950話 名古屋コーチン

序文・日本三大地鶏 堀口尚次 名古屋コーチンとは、愛知県特産である鶏の卵肉兼用種である。後に「名古屋種」と改名されたが、現在も「名古屋コーチン」のままで流通している。明治38年に日本家禽協会によって国内初の実用鶏種として認定された。 名古屋コー…

第946話 源氏名

序文・昔の名前で出ています 堀口尚次 源氏名とは、『源氏物語』にちなんで女性に付けられた〈あるいは女性が名乗った〉名前のことである。源氏名を歴史的に見ると、元来は『源氏物語』の巻名で、最初は名歌の題材や投扇興(とうせんきょう)の点数の名称に使…

第934話 パンタロンは死語

序文・フランス語でパンツ 堀口尚次 ベルボトムとは、衣服のうち、ズボンのデザインの一種。またそのようなデザインのズボンそのものを指す。脚の筒の形が、腰から膝までは身体にフィットし、膝から裾に向かって広がっているものである。金管楽器のベルの形…

第933話 たらい回し

序文・元々は曲芸 堀口尚次 たらい回しとは、たらいを足などで回す曲芸。転じて、物事を次から次へと送りまわすこと、面倒な案件や関わりたくない案件を、部署間で押し付け合う責任逃れ〈俗に言う「責任のなすり合い」〉や責任転嫁、その他一部の組織・派閥…

第915話 鉄道で漁業発展に貢献した森治郎

序文・地元〈名古屋市中川区〉の名士 堀口尚次 森治郎(じろう)は万延元年、下之一色村で代々庄屋を務める大地主の森家に生まれた。父の治平は村長から愛知県会議長を勤め、愛知県水産試験場を下之一色に誘致するなど、下之一色漁業の発展に貢献した。下之一…

第911話 廃止のJR名古屋港線とナゴヤ球場正門前駅

序文・中日ドラゴンズと共に 堀口尚次 名古屋港(みなと)線は、日本貨物鉄道〈JR貨物〉が保有する山王信号場 - 名古屋港(みなと)駅間の東海道本線貨物支線の通称である。東臨港線、臨港線、名古屋港臨港線などとも呼ばれる。 名古屋港(こう)周辺に建設された…

第904話 一人っ子政策の影で

序文・引き裂かれた親子 堀口尚次 一人っ子政策は中華人民共和国における産児制限政策。特に1979年から2014年まで実施された、原則として一組の夫婦につき子供は一人までとする計画生育政策を指す。 2015年から2021年までは一組の夫婦につき子供二人までとさ…

第897話 越中富山の薬売り

序文・置き薬 堀口尚次 富山の売薬(ばいやく)とは、古くから富山県〈旧越中国〉を拠点としてきた医薬品配置販売業の通称である。「越中富山の薬売り」とも呼ばれる。 薬種商の始まりは室町時代とされる。富山で薬種商が始まったのは室町時代後期、越中に薬種…

第890話 大宝六角レンガ蔵

序文・有形文化財 堀口尚次 大宝(おおたから)六角れんが蔵は、愛知県海部郡飛島村大宝二丁目にある蔵。 地元の大地主で貴族院議員でもあった大宝家の10代当主・大宝陣(じん)が、明治41年頃に自身が経営する合資会社・大宝農林部の書類倉庫として建てた、煉瓦…

第888話 腐ったリンゴ

序文・腐敗の伝染 堀口尚次 腐ったリンゴ とは、集団内における腐敗した人物、または邪悪な人物からの悪影響を指すメタファー〈比喩〉である。この概念は、時代の流れに伴い「少数の腐ったリンゴ」が集団の残りの大多数を代表しないことを指す、元来とは逆の…

第883話 ガラパゴス化

序文・独自に進化 堀口尚次 ガラパゴス化とは、日本のビジネス用語のひとつで、孤立した環境〈日本市場〉で製品やサービスの最適化が著しく進行すると、外部〈外国〉の製品との互換性を失い孤立して取り残されるだけでなく、適応性〈汎用性〉と生存能力〈低…

第880話 伊世賀美隧道

序文・心霊スポット!? 堀口尚次 伊世賀美隧道(いせがみずいどう)は、愛知県豊田市の伊勢神(いせがみ)峠にあるトンネル。通称として旧伊勢神トンネルとも呼ばれる。 明治30年11月竣工。開通当時の荷物輸送の主役であった飯田街道の伊勢神峠に建設された全長…

第878話 孝女和喜之碑

序文・親孝行で褒美金 堀口尚次 『享保18年、大宝(おおたから)新田〈現・愛知県海部郡飛島村〉に生まれた和喜(わき)は、幼いときから何のためらいもなく病弱の両親を介護しながら、身を粉にして働き続けた大変な親孝行でした。その姿にまわりの人はただ声も…

第877話 日本の時計王・服部金太郎

序文・一歩先に進む 堀口尚次 服部金太郎〈万延元年 - 昭和9年〉は、日本の実業家、日本赤十字社常議員。服部時計店〈現セイコーグループ〉の創業者。輸入時計の販売店を開業し、のちに掛時計・腕時計の製造・販売へと事業を拡大して「世界のセイコー」の礎…

第875話 カニではない「タラバガニ」

序文・ヤドカリの仲間 堀口尚次 タラバガニは十脚目〈エビ科〉 - 異(い)尾(び)下目〈ヤドカリ下目〉- タラバガニ科 - タラバガニ属に分類される甲殻類の一種。 タラバガニ属はタラバガニを含む5種からなる。 本種はカニではなく、ヤドカリの仲間である〈生物…

第868話 軍艦島の生い立ち

序文・炭坑労働争議 堀口尚次 端島(はしま)は、長崎県長崎市〈旧:西彼杵(にしそのぎ)郡高島町〉にある島。通称は軍艦島(ぐんかんじま)。「羽島」とも書いていた。明治時代から昭和時代にかけて海底炭坑によって栄え、日本初の鉄筋コンクリート造の高層集合…

第866話 インディアン斥候隊

序文・インディアン噓つかない 堀口尚次 インディアン斥候(せっこう)隊とは、インディアン〈ネイティブ・アメリカン〉で構成されたアメリカ陸軍の斥候部隊。斥候とは、軍事において地上戦闘の際に、敵情・地形などを偵察あるいは秘密裏に監視するために本隊…

第863話 玄関の三和土

序文・3種類の材料を混ぜる 堀口尚次 三和土(たたき)は、「敲(たた)き土」の略で、赤土・砂利などに消石灰とにがりを混ぜて練り、塗って敲き固めた素材。3種類の材料を混ぜ合わせることから「三和土」と書く。叩き漆喰(しっくい)とも呼ばれる。土間(どま)の…

第860話 人身御供

序文・神への生贄 堀口尚次 人身御供(ひとみごくう)とは、人間を神への生贄(いけにえ)とすること。人身供犠(じんしんくぎ)とも。また、生贄の「贄(にえ)」は神や帝(みかど)に捧げる鳥・魚・新穀などの食物の意味である。転じて比喩的表現として、権力者など強…

第859話 癇癪を起す

序文・疳の虫のしわざ 堀口尚次 「癇癪(かんしゃく)」とは、怒りやすい性格。怒りの発作。短気。易怒性〈生物における興奮性のことであり、それを取り巻く環境が変化したことに対しての反応として現れる〉のこと。 「癇」は、ちょっとしたことにも興奮し、い…

第858話 疳の虫と「宇津救命丸・桶屋奇応丸」

序文・虫封じ 堀口尚次 疳(かん)の虫とは乳児の異常行動を指していう俗称。特に夜泣き、かんしゃく、ひけつけなどを指す。「癇の虫」「勘の虫」などの表記もあるが正しくない。疳とは漢方医学で脾疳(ひかん)のことで乳児の腹部膨満や異常食欲などをいったが…