ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

戦争

第217話 特殊潜航艇の悲劇と軍の隠匿

序文・トラトラトラのその裏で 堀口尚次 特殊潜航艇とは、敵海軍の泊地(はくち)〈日本語では港湾において船舶を停泊させる水域とされるが、英語では特定のエリアではなく港湾全体を指す場合もある〉襲撃や、工作員潜入などに使われる軍用潜水艇・小型潜水艦…

第214話 マレーの虎こと山下奉文・陸軍大将

序文・表裏一体の見方 堀口尚次 シンガポール華僑(かきょう)粛清事件とは、日本軍の占領統治下にあったシンガポールで、日本軍(第25軍)が、中国系住民多数を掃討作戦により殺害した事件。戦犯裁判(イギリス軍シンガポール裁判)で裁かれた。 イギリス軍が日本…

第210話 混血孤児の運命

序文・ママー・ドゥ・ユー・リメンバー 堀口尚次 GIベビーとは、連合国軍占領の日本で、GI(アメリカ軍やイギリス軍兵士)を中心とした連合国軍兵士と日本人女性との間に生まれた乳幼児や子供である。養育困難などの理由でしばしば孤児になり、「混血孤…

第201話 現存する奉安殿

序文・ここにもGHQの影が・・・ 堀口尚次 奉安殿(ほうあんでん)とは、戦前の日本において、天皇と皇后の写真〈御真影(ごしんえい)〉と教育勅語を納めていた建物である。正式名称は、「御真影奉安殿」である。 御真影の下賜が始まった時期は、教育勅語が制…

第195話 「戦争自体は悪」が持論の海軍中将・堀悌吉

序文・謹賀新年、日米開戦80周年記念シリーズその2 堀口尚次 堀悌吉(ていきち)、日本の海軍軍人。海兵32期首席・海大16期次席。海軍中将。先輩の米内〈海軍大臣・内閣総理大臣〉、同期生の山本五十六〈海軍次官・連合艦隊司令長官〉、後輩の井上〈最後の海…

第194話 山本五十六の「やってみせ」

序文・日米開戦回避だったが・・・男の修行 堀口尚次 山本五十六は、海軍軍人で最終階級は元帥海軍大将。第26、27代連合艦隊司令長官。日本が真珠湾攻撃で、対米戦争の火蓋を切った時の総責任者。 山本は連合艦隊司令長官に任官されることを拒み、吉田善吾が…

第188話 マッカーサーの証言

序文・日本人は12歳の少年 堀口尚次 総司令官解任後の1951年5月3日から、マッカーサーを証人とした上院の軍事外交共同委員会が開催された。主な議題は「マッカーサーの解任の是非」と「極東の軍事情勢」についてであるが、日本についての質疑も行われている…

第187話 生き残った軍人像との再会

序文・何かの御導きか・・・ 堀口尚次 愛知県知多半島の先端、南知多町の山海地区にある大慈山中之院に、無数の軍人像があります。私は過日ここを訪れ鎮魂の参拝をしました。立て札に書かれていた文を以下に記します。 『中之院 軍人像について ここの軍人像…

第182話 風船爆弾 対 原子爆弾

序文・いずれも無差別爆撃兵器なのだ 堀口尚次 風船爆弾とは、太平洋戦争において日本軍が開発・実戦投入した、気球に爆弾を搭載した無差別爆撃兵器である。 戦果こそ僅少であったものの、ほぼ無誘導で、第二次世界大戦で用いられた兵器の到達距離としては最…

第179話 鳴らない釣鐘

序文・鳴らない釣鐘が、心に響く。 堀口尚次 金属類回収令は、日中戦争から太平洋戦争にかけて戦局の激化と物資(武器生産に必要な金属資源)の不足を補うため、官民所有の金属類回収を行う目的で制定された日本の勅命〈天皇が国家機関に直接下した命令〉。 …

第171話 真珠湾攻撃での最後通告遅延の禍根

序文・日米開戦80年の節目の日に、長文になりますが寄稿します。 堀口尚次 最後通牒(つうちょう)あるいは最後通告とは、外交文書の一つで、国際交渉において最終的な要求を文書で提示することで交渉の終わりを示唆し、それを相手国が受け入れなければ交渉を…

第165話 東條幕府といわれた由縁

序文・統帥権を独立させなけらば幕府になってしまう 堀口尚次 統帥権とは、大日本帝国憲法下の日本における軍隊を指揮監督する最高の権限〈最高指揮権〉のことをいう。 大日本帝国憲法第11条に定められていた、天皇大権のひとつで、陸軍や海軍への統帥〈軍隊…

第147話 B-29戦略爆撃機の脅威

序文・航空高度が高いので、日本の高射砲が当たらなかった。 堀口尚次 正式名・ボーイング B-29 スーパーフォートレスは、アメリカのボーイングが開発した大型戦略爆撃機。B-29は、最初から長距離戦略爆撃を想定した設計である。B-29による日本本土空襲は、…

第145話 召集令状は四色あった

序文・かぐや姫の南こうせつが「あの人の手紙」で歌ってました。 堀口尚次 召集令状(しょうしゅうれいじょう)とは、軍隊が在郷の者を兵士として召集するために個人宛に発布する令状である。帝国陸海軍の召集のうち召集令状等はその色から赤紙などと呼ばれ…

第125話 ラッパ手・木口小平

序文・有名な木口小平が二人いたとは・・・?! 堀口尚次 木口小平(きぐちこへい)は、日清戦争で戦死した大日本陸軍兵士。ラッパ手として、死しても口からラッパを離さなかったとされた。その逸話は明治35年から昭和20年まで小学校の修身教科書に掲載され…

第109話 GHQとは

序文・「ギブミーチョコレート」は日本人が最初に覚えた英語だろうか? 堀口尚次 GHQとは、連合国軍最高司令官総司令部の事で、第二次世界大戦終結に伴うポツダム宣言を執行するために日本で占領政策を実施した連合国軍機関である。極東委員会〈太平洋戦…

第105話 石原莞爾(かんじ)という軍人

序文・陸軍中将で軍事思想家といわれた軍人がいたが、東京裁判では裁かれていない。 堀口尚次 日本の陸軍軍人、軍事思想家。最終階級は陸軍中将。位階勲等功級は正四勲一等功三級。主著に『世界最終戦論』→〈ヨーロッパ戦争史の研究と田中智学(宗教家・日蓮…

第58話 牛島大将の沖縄戦

序文・先にも記した「戦陣訓」がここでも呪縛となっていた。 堀口尚次 先に記した「生きて虜囚の辱めを受けず」で沖縄戦で自決した、太田海軍中将に続き、沖縄戦司令官の牛島大将について記してみる。 牛島は、自決直前に中将から陸軍大将に昇進した最後の軍…

第55話 シベリア抑留の禍根

序文・シベリア抑留兵の過酷な境遇は筆舌に尽くしがたい。 堀口尚次 「シベリア抑留」とは、第二次世界大戦終戦後、武装解除され投降した日本軍捕虜らがソビエト連邦によって主にシベリアなどへ労働力として移送隔離され、長期に渡る抑留生活と奴隷的強制労…

第31話 昭和維新の筈(はず)だった二・二六事件

序文・昭和維新の敢行が目的だったが、錦の御旗は得られなかった。 堀口尚次 昭和11年2月26日、皇道派(こうどうは)の影響を受けた陸軍青年将校らが、1483名の下士官・兵を率いて起こしたクーデター未遂事件だ。昭和初期、陸軍内の派閥の一つである皇道派の影…

第29話 長崎原爆戦災孤児の境遇

序文・原爆戦災孤児のドキュメンタリー番組を視聴した。 孤児院の寮母先生の生き様に感動した。 堀口尚次 第26話で、タイガーマスク(伊達直人)が戦災孤児であったことは記したが、長崎の原子爆弾投下による戦災孤児のドキュメンタリー番組を民放で視聴した…

第28話 戦争被害者の救済と問題点

序文・東京大空襲で後遺症を患ったかたのドキュメンタリー番組を見た。 戦争被害者の実態について考えてみた。 堀口尚次 先日の報道で、国(菅内閣)は原爆被害者に対する補償認定裁判での高裁判決後、上告断念を表明した。原爆症の認定に対しては、多くの訴…

第24話 ニイタカヤマノボレ

序文・真珠湾攻撃を描いた映画「トラ・トラ・トラ」に出て来るこの暗号。現在でも違う意味で使ったりすることがありますが、少しだけ歴史を紐解いてみました。 堀口尚次 日本海軍の真珠湾攻撃を指示した歴史的な暗号電報が「新高山登れ(ニイタカヤマノボレ…

第19話 生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかし)めを受けず

序文・NHKのETV特集で、「”玉砕”の島に生きて~テニアン島日本人移民の記録」を観て、民間人の集団自決について考えさせられる事があり、筆を執りました. 堀口尚次 1941年に、当時陸軍大臣だった東条英機が、軍人に軍規を徹底させるために示達した「戦…