ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

戦争

第1058話 GHQの検閲を受けた「時代劇」

序文・チャンバラ禁止令 堀口尚次 昭和20年の太平洋戦争終結後、日本が連合国軍最高司令官総司令部〈GHQ〉の占領統治下に置かれると、GHQは教育文化政策を担当する民間情報教育局〈CIE〉を設置し、さらに民間検問支隊を置いて、日本映画は二重の検閲を受ける…

第1025話 関東庁と関東軍

序文・中国東北部関東州 堀口尚次 関東庁は、関東州の租借地の統治にあたっていた日本の植民地民政機関。大正8年に軍政機関であった関東都督府が廃止され、その陸軍部が関東軍司令部、民政部が関東庁へ改組されたのに始まる。満州国成立後の1934年に在満洲大…

第1017話 「暁に祈る」事件

序文・シベリア抑留リンチ事件 堀口尚次 「暁に祈る」事件は、第二次世界大戦終結後の1940年代後半、ソ連軍によるシベリア抑留の収容所において、日本人捕虜の間で起きたとされるリンチ事件。リンチの指示を行ったとされる人物が、日本への帰国後に逮捕・起…

第1007話 ジラード事件

序文・密約 堀口尚次 ジラード事件は、昭和32年、群馬県群馬郡相馬村〈現・榛東村〉で在日米軍兵士・ウィリアム・S・ジラードが日本人主婦を射殺した事件。日本に裁判権がみとめられたが、のちに日米合同委員会で裁判権や刑罰について密約があったことが明…

第997話 機雷爆発事件及び事故

序文・海の地雷の破壊力 堀口尚次 名立機雷爆発事件は、昭和24年、新潟県西頸城郡名立町〈現上越市名立区〉に漂着した機雷の爆発によって、多くの小中学生を含む63人が死亡した事件である。 太平洋戦争終結から4年後の昭和24年3月30日、名立町小泊(こどまり)…

第981話 小型ボート型特殊兵器「震洋」

序文・ここにもあった特攻隊 堀口尚次 震洋(しんよう)は、太平洋戦争で日本海軍が開発・使用した特殊兵器〈小型特攻ボート〉。構造が簡単で、大量生産された。 震洋は、日本海軍が太平洋戦争中盤以降に開発・実戦投入した特攻兵器。 小型のベニヤ板製モータ…

第975話 沈勇・佐久間勉

序文・職責を全う 堀口尚次 佐久間勉(つとむ)〈明治12年-明治43年〉は、大日本帝国海軍軍人。最終階級は大尉。艇長として事故で殉職し、修身科教科書にも掲載された。滋賀県三方郡前川村〈現:福井県三方上中郡若狭町北前川〉出身。第六潜水艇が訓練中に事故…

第953話 4日間の軍政が布かれた館山市

序文・勇み足のアメリカ軍 堀口尚次 東京湾要塞の一角として軍事上の要衝である千葉県館山市だけは、9月3日から4日間の軍政が敷かれた。高校教師からNPO法人安房文化遺産フォーラム代表に転じた愛沢伸雄らの調査などを総合すると、主な経過は以下のとおりで…

第952話 幻の三布告「日本國民ニ告グ」

序文・公用語が英語になるところだった 堀口尚次 三布告とは、昭和20年9月2日に連合国軍最高司令官総司令部〈GHQ〉から出された日本占領政策の最初の布告である。日本国民に直接布告される予定であったもので、GHQによって、占領下の日本に軍政を直接敷くこ…

第945話 波乱万丈の東久邇宮稔彦王

序文・戦後処理内閣総理大臣 堀口尚次 東久邇宮稔彦王(ひがしくにのみやなるひこおう)〈明治20年 - 平成2年〉、のち東久邇稔彦は、日本の旧皇族、政治家、陸軍軍人。最終階級は陸軍大将。位階勲等功級は従二位大勲位功一級。第二次世界大戦後、終戦処理内閣…

第941話 和風メッサー「三式戦闘機・飛燕」

序文・液冷戦闘機 堀口尚次 三式戦闘機「飛燕(ひえん)」は第二次世界大戦時の大日本帝国陸軍の戦闘機である。開発・製造は川崎航空機が行い、昭和18年に制式採用された。設計主務者は土井武夫、副主任は大和田信である。 当時の日本で唯一の量産液冷戦闘機で…

第928話 日本初の純国産ジェット機「橘花」

序文・幻のジェット戦闘機 堀口尚次 橘花(きっか)は、第二次世界大戦末期に大日本帝国海軍が開発した双発ジェット戦闘攻撃機。日本初の純国産ジェット機である。エンジン開発は主に空技廠(しょう)〈海軍航空技術廠〉が担当し、機体を中島飛行機が開発製造。 …

第910話 悲劇の対馬丸事件

序文・忘れられぬ悲痛 堀口尚次 対馬丸は、日本郵船のT型貨物船の一隻で、総トン数6,754トンの貨物船。旧字体の表記は對馬丸。太平洋戦争中の昭和19年8月、疎開船として民間人や児童ら計約1,700名を乗せて那覇から長崎へ向かう途中、8月22日にアメリカ海軍の…

第907話 原爆の父

序文・パンドラの箱を開けてしまった 堀口尚次 J・ロバート・オッペンハイマー〈1904年 - 1967年〉は、アメリカ合衆国の理論物理学者。 理論物理学の広範な領域にわたって大きな業績を上げた。特に第二次世界大戦中のロスアラモス国立研究所の初代所長として…

第872話 松代大本営跡

序文・朝鮮人徴用の問題 堀口尚次 松代(まつしろ)大本営跡は、太平洋戦争末期、日本の政府中枢機能移転のために長野県埴科郡松代町〈現長野市松代地区〉などの山中〈象山、舞鶴山、皆神山の3箇所〉に掘られた地下坑道跡である。 太平洋戦争以前より、海岸か…

第871話 軍神・広瀬武夫

序文・清水次郎長との逸話 堀口尚次 広瀬武夫〈慶應4年 - 明治37年〉は、日本の海軍軍人、柔道家。戦前は軍神として神格化された。 明治37年より始まった日露戦争において旅順港閉塞(へいそく)作戦に従事する。第二回の閉塞作戦において閉塞船福井丸を指揮し…

第864話 プロペラ同調装置

序文・戦闘機の秘策 堀口尚次 「プロペラ同調装置」とは、戦闘機のプロペラの後ろから、そのプロペラを撃ち抜かないように機関銃を発射する装置。第一次世界大戦中にドイツのフォッカー社が開発し、フォッカーE.Iに初めて装備された。フォッカーE.I自体は大…

第862話 B-29を撃墜した「月光」

序文・斜銃の発想 堀口尚次 月光は、日本海軍の夜間戦闘機〈視界の悪い夜間に活動するための装備・能力を持った戦闘機〉。装備された斜銃(しゃじゅう)とは、機軸に対して上方または下方に30度前後の仰角を付けて装備された航空機銃である。利点は敵重爆撃機…

第853話 陸軍に永田あり

序文・賛否両論 堀口尚次 永田鉄山、明治17年- 昭和10年は、日本の陸軍軍人。統制派の中心人物。 陸軍中央幼年学校次席卒業、陸軍士官学校首席卒業、陸軍大学校次席卒業を経て参謀本部第2部長、歩兵第1旅団長などを歴任した。軍政家として本流を歩み「将来の…

第852話 義烈空挺体

序文・B-29破壊工作 堀口尚次 義烈空挺隊は、敵飛行場に輸送機で強行着陸して敵航空機と飛行場施設を破壊することを目的とした旧日本陸軍の空挺部隊で編成された特殊部隊。沖縄戦期間中の昭和20年5月24日に、連合軍に占領されていた沖縄の嘉手納飛行場と読…

第835話 南雲海軍大将の最期の訓示

序文・生きて虜囚の辱めを受けず 堀口尚次 南雲忠一(なぐもちゅういち)は、海軍軍人。海兵36期。太平洋戦争初期から中期にかけて第一航空艦隊および第三艦隊〈南雲機動部隊〉司令長官を務めた後、サイパンの戦いで自決。死後一階級特進により、最終階級は海…

第826話 ポツダム進級

序文・退官手当や恩給への配慮 堀口尚次 ポツダム進級とは、大日本帝国陸軍、大日本帝国海軍が1945年8月15日のポツダム宣言受諾後に軍人の階級を一つ進級させたこと。退官手当や恩給がなるべく多くもらえるようにするために行った。ポツダム進級で昇進した階…

第819話 不発弾と信管

序文・信管が要 堀口尚次 不発弾は、起爆に関する機構に何らかの不具合があって爆発せずにある砲 弾、ロケット弾、誘導弾などの弾薬類の総称である。①発射薬に関する異常で発射されなかった弾薬類も、一般には不発弾と呼ばれるが、専門的には不発射弾と呼ば…

第817話 陸軍の潜水艦?

序文・軍隊も縦割り社会 堀口尚次 三式潜航輸送艇は、日本陸軍の潜水艦。通称の「まるゆ〈○の中に「ゆ」と書く〉」で知られる。「ゆ」は「輸送用」の頭文字。1型と2型があり、主に輸送任務で用いられた。計画時の呼称は「イ号特種艇」。 レイテ島の戦い〈多…

第814話 愛知一中予科練総決起事件

序文・戦争と群集心理 堀口尚次 『15歳の志願兵』は、NHK名古屋放送局の制作により「終戦特集ドラマ」としてNHK総合テレビの「NHKスペシャル」で2010年8月15日の21時から22時13分に放送されたスペシャルドラマである。キャッチコピーは『友だちがいた。夢が…

第810話 幻の剣号作戦

序文・B-29の脅威 堀口尚次 剣号作戦あるいは剣作戦とは、太平洋戦争末期に日本軍が立案した、マリアナ諸島のアメリカ軍基地に対するエアボーン攻撃計画である。当初は海軍陸戦隊250人が乗った航空機を強行着陸させB-29爆撃機を破壊する計画であったが…

第808話 消えたパンプキン爆弾

序文・模擬原爆 堀口尚次 パンプキン爆弾は、第二次世界大戦中にアメリカ軍が開発、使用した爆弾。弾体が橙黄色(とうこうしょく)に塗装されていたことから「パンプキン」の名がある。長崎に投下された原子爆弾「ファットマン」の模擬爆弾として知られ、日本…

第799話 神風特攻隊創始者・大西中将の信念

序文・昭和の白虎隊 堀口尚次 大西瀧治郎〈明治24年 - 昭和20年〉は、日本海軍の軍人。海兵40期。神風特別攻撃隊の創始者の一人。終戦時に自決。最終階級は海軍中将。 昭和20年8月16日、渋谷南平台町の官舎にて大西は遺書を残し、「介錯無し」で割腹自決した…

第796話 人間爆弾「桜花」

序文・特攻兵器 堀口尚次 桜花(おうか)は、日本海軍が太平洋戦争中に開発した特殊滑空機。特攻兵器として開発され、実戦に投入された。 「桜花」は機首部に大型の徹甲爆弾を搭載した小型の航空特攻兵器で、母機に吊るされて目標付近で分離し発射される。その…

第792話 大本営政府連絡会議

序文・空洞化した仕組み 堀口尚次 大本営政府連絡会議は、昭和12年11月に設置された、大本営と政府間の協議のための会議である。昭和15年11月に大本営政府連絡懇談会に改称。さらに昭和16年の第三次近衛内閣において再度、大本営政府連絡会議となる。 大本営…