ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

第1044話 三重県伊賀上野方面の旅日記(2日目)

序文・オヤジ6人の珍道中

                               堀口尚次

 

 2日目は5時位に目が覚めた。昨晩は1次回しか行ってないし、早く寝た?のでほとんど二日酔いもありませんでした。6時から無料のバイキング朝食スタートだったので、6時半頃に行くと、すでに仲間が一人で食べていました。ヨリドリミドリで大変満足のいく朝食でした。思い起こせば、在職中の宿泊出張時では、いつもルートインホテルの朝食を食べていたっけ…懐かしや~

 ホテルから徒歩5分の上野市駅から9:45発の伊賀鉄道に乗車なんで、かなりのんびりできました。朝食後に元同僚と二人で朝の散策に出かけました。

 昨日の昼食・伊賀牛丼の店の向かいの「菅原神社(上野天満宮)」をかわきりに、「松尾芭蕉生家跡」まで行って来ました。すがすがしい朝であり、見知らぬ街の朝の風景とはいえ、どことなく懐かしさを覚えました。

 ホテルに戻ると事件勃発!?大先達の一人が受付カウンターの女性に何か神妙に話しかけているではないか。どうやら話を聞いていると、部屋のカードキーを紛失して部屋に入れなくなったとのこと。大先達は「弁償しますので再発行して下さい」と真顔で申告。ところが受付女性は、涼しい顔と声で「もう一度よく探してみてください」の一点張り。このままではらちがあかないので、受付女性は大先達と共にマスターキー(カード)を持って一緒にエレベーターを上がっていきました。私は「しめた!これはいいネタになる!」と一人でほくそえんでいると、数分後に大先達が戻ってきて「バスルームにあった~」とのこと。私は受付女性の「よかったですね」と言った時の表情を勝手に想像して真似してみたのだった。これが伊賀上野シティホテル・カード紛失未遂事件の顛末です。

 ロビーにみんなが揃い、昨日下車した上野市駅へ向かい、駅の改札を通ると、改札の駅員兄さんが「あれ?昨日伊賀牛丼屋にいましたよね~」と言うではないか。言われて顔をみると、思い出した!一人で昼食を食べに来てるお兄さんがいたいた。何か元気におかみさんに話しかけてた記憶が蘇ってきました。私も「あれ?どうもどうも」ととっさの社交辞令でかわしておきました。

 ほどなく列車が来て乗り込み、たった7分で終点の伊賀上野駅で下車し、共同駅JR西日本管轄の関西本線に乗り継ぎます。ここでは待ち時間が20分程度ありましたが、さすがJRの関西本線と共用駅だけあり大きな駅でしたが、向かいのホームには反対方向(京都大阪方面)へ行く列車が停車していたが、なんと1両編成のしかもディーゼル車両だった。第三セクター伊賀鉄道でさえ2両編成の架線車両だったのに。まあいいか、いらん御世話だと思い直し待っていると、なんとどっこい私達が乗る列車も、ディーゼルの1両編成でした。

 のどかな山間部を約30分間揺られ、下車したのは「関駅」。ここは旧東海道の宿場町・関宿跡が残る観光名所です。駅前の観光案内看板を見ていると、外国人夫婦がいたので、私が片言の英語?で「ウェアー・フロム・イングリッシュ~?」てな感じで尋ねると、お二人とも「?」ってな顔をしているんで、間髪入れづに「アメリカン?ヨーロッパ?」と言うと、「ハンガリー!」と答えて下さった。私はすかさず「アイ・アム・ジャパニーズ!」とボケてみせると、なんとウケていたのだ。やはり義務教育で英語を習得しただけのことはあったのだ。

 少し歩くと関宿跡が残る旧東海道へさしかかり、江戸時代を思い起こさせる旅籠の町並みに魅了され、途中で地元名物の饅頭屋で饅頭をほおばりながら歩きました。旧高札場や由緒ありげなお寺などを後にし、今企画2日目目玉の「足湯」に向かいましたが、今になって言えますが、近づくにつれ嫌な予感がしていたのも事実でした。な!なんと!本日臨時休業!嗚呼無情。事前調査で本日が定休日でないことは確認済でしたが、まさか臨時休業の憂き目にあうとは露知らず。私の頭の中では「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」の平家物語のフレーズが渦巻いていました。諸兄に詫びを入れながら、計画した昼食の「ダイニング山石」へ向かいましたが、もしそこが臨時休業だったら割腹して事態を収拾するしかないと思いつめて歩きました。幸いにも営業中でしたが、先頭で入った人に対して店員から「6人ですと時間がかかりますけど…」的なネガティブ返答が聞こえてくるではないか!私達は口をそろえて「大丈夫です待ちます」と即答しました。

 銘々でお好みの昼食を頼みましたが、提供時間は特別遅いということはありませんでした。因みにビールが大好物の大先達の一人は、ここでもすかさずビールを注文し、馬刺しをつまみに一杯ひっかけていました(参りました)。

 胃袋を満たした面々からは、足湯の悪夢は消え去り、満面の笑みがあふれていました。それというのも、定食屋さんが食後のコーヒーをサービスしてくれたことも相乗効果となったのかも知れない。大先達や諸兄には失礼ですが、人間とは現金なものです。喉もと過ぎれば熱さを忘れるのです、ただし今回はその熱さを感じる足湯に入れなかったのですが…。(座布団一枚)

 先程下車した「関」駅から「亀山」駅まで、またまた1両編成のディーゼル車両に乗ります。5分程で亀山駅に到着。ここまでが、JR西日本管轄でここからがJR東海管轄になり、車両も架線になります。名古屋行きの快速に乗り込み、1時間で名古屋到着です。14:35に名古屋駅着の工程にしたのは、名古屋駅、特に名鉄名古屋駅の混みようは16時ぐらいになると尋常じゃなくなるので避けたかったからです。JR・名鉄・地下鉄への乗り換え、名駅でのお土産買物等それぞれのミッション遂行の為に、JR名古屋駅で解散と相成りました。

 思い返せば今回の企画は、毎度おなじみの恒例の「ナイスミドル企画」でしたが、宿泊を伴う宴会(新年会)企画としてスタートしましたが、紆余曲折を経て、大先達2名のゲストも合流しての「特大ナイスミドル企画」となりました。大先達によれば「ミステリーツアー?!」との命名でした。今後の企画としましては7月頃に「恒例のバンガローキャンプ企画」、9月頃に「信楽鉄道&琵琶湖遊覧船企画」、12月頃に「忘年会企画」を予定しております。

 最期になりましたが、大先達から貴重なご意見を頂戴しましたので、ここに記して結びとさせて頂きます。「恒例の企画と言ってるが、高齢者も多いので会を重ねる毎に人数が減っていく可能性がある!生きている内に楽しい(怪しい)ツアーを沢山企画してくれ~」とのことでした。あなかしこ。