ホリショウのあれこれ文筆庫

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第802話 ネス湖の「ネッシー」

序文・怪獣?!

                               堀口尚次

 

 ネッシーは、イギリス、スコットランドネス湖で目撃されたとされる、未確認動物「ネス湖の怪獣 」の通称。未確認動物の代表例として世界的に知られ、20世紀最大級のミステリーとして語られてきた。

 記録として残されている最古の記録は西暦565年、アイルランド出身の聖職者コルンバの生涯に関する伝記中で言及された、ネッシーの発見報告である。当時コルンバは、スコットランド北部の異教徒へのキリスト教布教活動を精力的に行っており、その半ばイギリス最大の淡水湖であるネス湖ネッシーと遭遇したという。以来、多くの発見報告がなされてきた。

 特に1933年以降、ネス湖で多くの目撃例が報告され、写真や映像が公表されてきた未確認動物。「ネッシー」の通称は世界的に使われるが、日本においては特にこの名が浸透している。科学の進歩で謎や不思議の少なくなった20世紀において、未確認飛行物体と並ぶ最大級のミステリーとして語られてきた。

 その正体については諸説が提唱されてきた。目撃談や写真に捉えられた形状から、恐竜時代に栄えた大型水棲(すいせい)爬虫類である首長竜プレシオサウルスの生き残り、あるいは世代を経て進化した姿という説が、古くから最も知られている。太古に絶滅したとされる大型獣が生存していたとすれば大きなニュースであり、ロマンをかき立てられる話題でもあることから、期待を込めて支持を集めてきた面もある。他には竜脚類の生き残り説や魚類説など、多数ある。

 しかし、目撃証言や写真・映像の多くが、既知動物〈鰻やアルパカ〉や船舶、流木、航跡、または波動など自然現象の誤認であるか、あるいは捏造と判定され、大型獣が生存している可能性を否定する動物学者は多い。

 日本においても最も知られた未確認動物であり、テレビ番組や雑誌等でしばしば取り上げられた。国内で目撃証言のある類似の未確認動物に「〜ッシー」という命名が盛んにされた、特撮ドラマ等の怪獣や漫画のストーリー、登場メカの題材にもなった。日本に中国からパンダが贈呈された当時の世論調査で、ネッシーがパンダの次に日本に来て欲しい動物に選ばれている。

 余談だが、「ふなっしーは、千葉県船橋市在住の「梨の妖精」という設定のマスコットキャラクター。