ホリショウのあれこれ文筆庫

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第156話 DOHCとツインカム

序文・憧れのツインカム24バルブ

 

 DOHCとは、レシプロエンジン〈往復動機関あるいはピストンエンジン・ピストン機関とも呼ばれる熱機関の一形式〉における吸排気弁機構の形式の一つ。シリンダーヘッドにおけるバルブの駆動について、吸気側と排気側で別々のカムシャフトを備えるものを指す。

 「ツインカム(TWIN CAM)」と呼ばれることもある。四輪ではトヨタと日産、スズキ、ダイハツが、二輪ではカワサキがこの呼称を採用している。

 ただし厳密にはツインカム=DOHCではない。これはV型エンジン水平対向エンジンなどのシリンダーヘッドを2つ以上持つエンジンの場合、一つのシリンダーヘッドにはカムシャフトが1本すなわちSOHCと同等の機構であっても、エンジン全体でみるとカムシャフトが2本以上になるためである。もっとも、これをツインカムと称する例はまずない。そうした誤解もあるためトヨタはシリンダーヘッドが2つになるV型のDOHCエンジンに関しては「FOUR CAM」と称していた。 

 私が運転免許を取得した20歳の頃は、このDOHCの車に乗る事がステータスになっており、私にとっては夢の車だった。

 あの頃は、自動車メーカー各社でDOHCの車のグレードが『GT』となっており、私は『GT』のエンブレムだけを入手して取り付けていた。今から思えば大変恥ずかしい行為だが、あの頃は結構流行っていたのだ。

 ツインカムに関しては、私の記憶ではTOYOTA車に多かったと思う。当時の憧れの最高ランク車種は「ソアラ2800GT」で、2800㏄6気筒24バルブなので車体の後ろの『2.8GT』のエンブレムが眩しかった。

 本来スポーツモデル向けの機構と見なされてきたDOHCであるが、トヨタ自動車は吸排気効率を高めつつ理想的な燃焼室形状を確保できる自由度の高さに着目し、省燃費化・低公害化の手段として実用車向けの普及型DOHCエンジン(ハイメカツインカム)を開発した。1986年8月以降、同社のガソリンエンジン乗用車のほとんどに採用された。こうしてツインカム車種が普及すると共に、かつて最上級車種だったGTグレードも消滅していったように思う。

 最後に、私が憧れた往年の車種(GT以外も含めます)を列記しておきます。

①TOYOTA 2000GT・・・ヤマハ発動機と共同開発

②三菱 ギャランGTO・MR(DOHC)・・・日本初のダックテール

マツダ サバンナRX-7(ロータリーエンジン)・・・ロータリー!  

いすゞ 117クーペ(DOHC)・・・ジウジアーロがデザイン

⑤日産 フェアレディZ ・・・今なお生産されている

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