序文・公務員ではないが贈収賄の処罰有
堀口尚次
みなし公務員とは、公務員ではないが、職務の内容が公務に準ずる公益性および公共性を有しているものや、公務員の職務を代行するものとして、刑法の適用について公務員としての扱いを受ける者をいう。
このため、公正妥当な執行を担保するための贈収賄罪や公務員職権濫用罪等の汚職の罪、虚偽公文書作成罪、公務執行妨害罪等を適用される。
秘密の保持義務〈いわゆる守秘義務〉については、みなし公務員の規定からただち国家公務員法や地方公務員法の守秘義務の規定が適用されないが、多くの法律で、みなし公務員規定の他に個別の守秘義務規定をおいている〈例えば、日本年金機構法は、第20条にみなし公務員規定をおき、第25条で守秘義務について規定している。〉
同様に、国家公務員法及び地方公務員の他の制約〈争議行為等の禁止や兼業の禁止等〉を包括的に課されることはない。
公務員と同等の罰則のあるもの〈法律で「刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。」又は「役員及び職員は、法令により公務に従事する者とみなす。」などと規定されている〉。
特別法によって設立された特殊会社、特殊法人や公営競技などでは、みなし公務員の規定はない場合でも各々の法律で賄賂に対する罰則が規定されているものがある。これら企業団体の職員などは、各々の法律で「公務に従事する職員とみなす」という規定も存在しないため「みなし公務員」にはあたらないものの、公務員と同様に公益性・公共性が高いものであるため「みなし公務員」と表現されることがある。
みなし公務員例、駐車監視員・日本郵便株式会社の従業員・日本銀行の役職員・国立大学法人の役職員・自動車検査員・地方競馬全国協会の運営委員会の役員及び職員等。
みなし公務員ではないが、賄賂の罰則がある職種例、NEXCO東日本・NEXCO中日本・NEXCO西日本・日本電信電話〈NTT〉・日本たばこ産業〈JT〉・旧国鉄〈JR〉・日本放送協会〈NHK〉・日本中央競馬会〈JRA〉・東京地下鉄〈メトロ〉などの取締役・会計参与・監査役・執行役および職員。
