序文・公安
堀口尚次
公安調査庁は、日本の行政機関のひとつ。破壊活動防止法、団体規制法などに基づき、公共の安全の確保を図ることを目的として設置された法務省の外局である。日本語略称・通称は、公安庁・公調。
警察庁外事情報部外事課とは、日本の公安警察の中で、外国諜報機関の諜報活動・国際テロリズム・戦略物資の不正輸出・外国人の不法滞在などを捜査する課である。公安警察とは、警察組織のうち、公共の安全を維持することを目的とする警察である。日本では、警視庁公安部や各都道府県警の警備部公安課・外事課などがこれに当たる。
守備範囲の重なる公安警察との違いは、公安調査庁の調査活動には逮捕、家宅捜索等の司法警察権が与えられていない点である。ただし、団体規制法第7条に基づく公安調査官による対象団体への立入や検査について拒み、妨げ、又は忌避した者に対して、1年以下の懲役刑又は50万円以下の罰金刑が同法第39条に規定されており、公安調査庁の団体規制権能には一定の強制力も付与されている。
また、公安調査庁では創設時に公職追放権や緊急逮捕権を行使する事が想定されていたほか、1979年頃の政治的暴力行為防止法案に緊急拘束権が盛り込まれたり、2004年頃から警察庁、防衛庁〈当時〉、法務省などの担当者によるプロジェクトチームで研究が行われているテロ対策基本法案〈反テロ法案〉では、治安当局がテロ組織やテロリストと認定した場合に一定期間の拘束や、国外への強制退去、家宅捜索・通信傍受などの強制捜査権の付与が検討されている。テロ対策基本法案は日本国憲法第33条に抵触する可能性から未だに研究段階であるが、政府は準備を進めるとしている。
公安警察関係者は「同じ協力者をめぐり、対立する公安調査庁の調査官のことをあえて報道関係者にリークしたことがある」と述べており、公安警察が公安調査庁の活動を妨害することもある。
