ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

その他

第833話 昭和新山

序文・私有地 堀口尚次 昭和新山は、北海道有珠(うす)郡壮瞥(そうべつ)町にある火山。または壮瞥町の地名。支笏洞爺(しこつとうや)国立公園内にあり、国の特別天然記念物に指定されている。また、有珠山とともに日本の地質百選に選定され、周辺地域が洞爺湖…

第831話 無尽

序文・講などから発展 堀口尚次 無尽とは、日本の金融の一形態である。複数の個人や法人等が講等の組織に加盟して、一定または変動した金品を定期または不定期に講等に対して払い込み、利息の額で競合う競(せ)りや抽選によって、金品・物品の給付を受けるも…

第830話 乳牛の最期

序文・家畜のさだめ 堀口尚次 乳牛あるいは乳用牛は、家畜化された牛のうち、特に乳の出る量が多くなるように品種改良された牛のこと。日本ではホルスタインがよく知られている。 「乳を出す種類の牛」が存在するわけではなく、乳牛が乳を出すのは、ほかの哺…

第828話 ノミ屋

序文・飲み屋 堀口尚次 ノミ屋とは、日本に於ける公営競技などを利用して私設の投票所を開設している者のことである。また、その行為をノミ行為と言う。 たとえば知人からお金を渡され、これである馬の馬券を買ってくれと頼まれたとする。頼まれた側が正規の…

第823話 ゲリラ

序文・野球のショートはゲリラ?! 堀口尚次 ゲリラ〈スペイン語: guerrilla〉は、ゲリラ戦〈遊撃戦〉と呼ばれる不正期戦闘を行う民兵または反政府組織のこと。ゲリラ戦とは、戦線外において小規模な部隊を運用して、奇襲、待ち伏せ、後方支援の破壊、攪乱や…

第821話 ヨイトマケの唄

序文・自主規制という差別 堀口尚次 「ヨイトマケの唄」は、美輪明宏が自ら作詞作曲した1966年のヒット曲。 「ヨイトマケ」とは、かつて建設機械が普及していなかった時代に、地固めをする際に、重量のある岩を縄で滑車に吊るした槌を、数人がかりで引っ張り…

第820話 覆水盆に返らず

序文・取り返しがつかない?! 堀口尚次 覆水盆に返らずは、ことわざの一つ。下の由来から、「一度離婚した夫婦は元に戻ることはできない」、転じて「一度起きてしまったことは二度と元には戻らない」と言う意味。因みに「覆水」とは容器からこぼれた水のこ…

第818話 文金高島田

序文・花嫁に結われる 堀口尚次 高島田は、根元を高く仕立てた島田髷〈日本髪において最も一般的な女髷で特に未婚女性や花柳界の女性が多く結った〉の一種。奴島田とも。また高髷(たかまげ)島田や単に高髷とも。 島田の変形のうちでは比較的早くに誕生し最も…

第816話 十字軍の実態

序文・聖戦 堀口尚次 十字軍とは、中世に西欧カトリック諸国が聖地エルサレムをイスラム教諸国から奪還することを目的に派遣した遠征軍のことである。 一般には、上記のキリスト教勢力による対イスラム遠征軍を指すが、キリスト教異端に対する遠征軍〈アルビ…

第811話 竹田の子守唄

序文・悲しい過去 堀口尚次 竹田の子守唄は、京都府の民謡、およびそれを元にしたポピュラー音楽の歌曲。1970年代にフォークグループ「赤い鳥」が歌ってヒットし、日本のフォーク歌手たちなどによって数多く演奏されている。 1960年代の後半、うたごえ運動の…

第809話 ストライキと闘争積立金の行方

序文・上部団体への上納金 堀口尚次 ストライキは、労働者による争議行為の一種で、労働法の争議権の行使として雇用側〈使用者〉の行動などに反対して被雇用側〈労働者、特に労働組合〉が労働を行わないで抗議することである。日本語では「同盟罷(ひ)業」あ…

第807話 有馬記念の由来

序文・政界とのつながり 堀口尚次 有馬記念は、日本中央競馬会〈JRA〉が中山競馬場で実施する中央競馬の重賞競走〈GⅠ〉である。 大東亜戦争後に日本に進駐し間接統治を行っていたGHQは、日本国内の競馬施行体で唯一の全国組織であった日本競馬会を独占禁止法…

第806話 走塁妨害とコリジョンルール

序文・迫力プレイと危険の狭間 堀口尚次 走塁妨害とは、野球で、走者が野手に走塁を妨害されたことによって適用されるルールである。 野手は、「ボールを持って走者をアウトにしようとする」ときや「打球や送球を処理する」ときを除いて、走者のために走路を…

第803話 辻井喬の幻影

序文・もう一人の自分 堀口尚次 堤清二〈昭和2年 - 平成25年〉は、日本の実業家、小説家、詩人。筆名は辻井喬(たかし)。学位は博士〈経済学〉。日本芸術院会員、財団法人セゾン文化財団理事長、社団法人日本文藝家協会副理事長、社団法人日本ペンクラブ理事…

第802話 ネス湖の「ネッシー」

序文・怪獣?! 堀口尚次 ネッシーは、イギリス、スコットランドのネス湖で目撃されたとされる、未確認動物「ネス湖の怪獣 」の通称。未確認動物の代表例として世界的に知られ、20世紀最大級のミステリーとして語られてきた。 記録として残されている最古の…

第794話 釣瓶落とし

序文・秋の日の夕暮れ 堀口尚次 「釣瓶(つるべ)落とし」または「釣瓶下(お)ろし」とは、京都府、滋賀県、岐阜県、愛知県、和歌山県などに伝わる妖怪。木の上から落ちて来て、人間を襲う、人間を食べるなどといわれる。 大正時代の郷土研究資料『口丹波口碑集…

第789話 公平と平等

序文・機会と結果 堀口尚次 平等とは、偏りや差別が無く、みな等しいこと。公平は、公に平らなこと、すなわち一定の集団において、偏らないということである。人間には、「先に手を出したもの勝ち」とか、偏り、えこひいき、仲間外れなどがつきものである。…

第788話 ネコとマタタビ

序文・酔わせ腰抜けにする 堀口尚次 木天蓼(またたび)は、マタタビ科マタタビ属の落葉慢性木本である。別名夏梅(なつうめ)ともいう。夏に白い花が咲くころに、枝先の葉が白くなるのが特徴。果実は虫こぶができることもある。ネコの好物、鎮痛・疲労回復の薬…

第787話 伝統と動物愛護の狭間で

序文・伝統ある神事 堀口尚次 多度(たど)大社は、三重県桑名市多度町多度にある神社。式内社〈名神大社〉で、旧社格は国幣大社。現在は神社本庁の別表(べっぴょう)神社。三重県では伊勢神宮・二見興玉(ふたみおきたま)神社・椿大神社(つばきおおかみやしろ)…

第786話 中国 台湾 金門県

序文・中国と台湾の狭間で 堀口尚次 金門県(きんもんけん)は、中華民国〈台湾〉の県。中国大陸に近接する大金門島などを領域とする。台湾海峡対岸の台湾に依拠する中華民国の「福建省政府」が置かれているが、1996年から省としての機能を「凍結」している。…

第785話 和製外来語と和製英語

序文・英語圏には通じない 堀口尚次 マッチポンプとは、自らマッチで火をつけておいて、それを自らポンプで水を掛けて消すと言う意味で 偽善的な自作自演の手法・行為を意味する和製外来語である。マッチ〈match〉は元は英語、ポンプ〈pomp〉は元はオランダ…

第783話 野球の「振り逃げ」は正式名称がない

序文・キャッチしてもワンバウンドではダメ! 堀口尚次 振り逃げとは、野球において、捕手が第3ストライクが宣告された投球を正規に捕球できなかった場合に、三振で直ちにアウトになることを免れた打者が一塁への進塁を試みるプレイを指す。この名称は便宜的…

第781話 ジェロニモは酋長ではない

序文・アメリカ先住民 堀口尚次 ジェロニモは、メイティブ・アメリカン、アパッチ族のシャーマン、対白人抵抗戦である「アパッチ戦争」に身を投じた戦士。本名はゴヤスレイ。なお、部族の酋長(しゅうちょう)と誤解されている例も多いが、実際は酋長ではなく…

第777話 将棋からきた「成金」

序文・なぜ「ネガティブ・イメージ」になったのか? 堀口尚次 成金(なりきん)とは、将棋において低位の駒が金将に成駒(なりごま)することになぞらえ、急激に富裕になった人〈ヌーヴォーリシュ〉を表す。日本語で、また成り上がり者、出来星(できぼし)とも呼…

第773話 風が吹けば桶屋が儲かる

序文・世の中の繋がり 堀口尚次 風が吹けば桶屋が儲かるとは、日本語のことわざで、ある事象の発生により、一見すると全く関係がないと思われる場所・物事に影響が及ぶことの喩えである。また現代では、その論証に用いられる例が突飛であるゆえに、「可能性…

第769話 朝鮮半島離散家族問題の責任

序文・民族分断の悲劇 堀口尚次 離散家族とは、家族問題(家庭問題)で散り散りになった家族を意味する言葉である。機能不全家族の一種でもあり、一家離散とも称されるが、朝鮮半島の南北分断の結果、大韓民国〈韓国〉と朝鮮民主主義人民共和国〈北朝鮮〉と…

第768話 利益相反

序文・癒着の温床 堀口尚次 ビッグモーターの保険金不正請求疑惑に端を発し、様々な問題が浮上しているが、損害保険会社と保険代理店の関係に根本原因が潜んでいるようだ。 利益相反とは、信任を得て職務を行う地位にある人物〈政治家、企業経営者、弁護士、…

第766話 秋葉原「あきはばら・あきばはら」

序文・秋葉神社と勘違い 堀口尚次 秋葉原は、東京都千代田区の秋葉原駅周辺、主として東京都千代田区外神田・神田佐久間町および台東区秋葉原周辺を指す地名である。 第二次世界大戦後の日本において、秋葉原は闇市として発展した。その後、高度経済成長とと…

第765話 ドッペルゲンガー

序文・自己像幻視 堀口尚次 ドッペルゲンガーとは、自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種で、「自己像幻視」とも呼ばれる現象である。自分とそっくりの姿をした分身。第2の自我、精霊の類。同じ人物が同時に別の場所〈複数の場合もある〉に姿を現す現象を指す…

第764話 北アイルランド問題

序文・カトリックの教派分離が発端 堀口尚次 北アイルランド問題は、北アイルランドの領有を巡るイギリスとアイルランドの領土問題、地域紛争の総称である。1960年代後半に始まり、解釈によっては1997年から2007年の間に終了したと考えられている。英愛では…