ホリショウのあれこれ文筆庫

歴史その他、気になった案件を綴ってみました。

2021-08-31から1日間の記事一覧

第19話 生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかし)めを受けず

序文・NHKのETV特集で、「”玉砕”の島に生きて~テニアン島日本人移民の記録」を観て、民間人の集団自決について考えさせられる事があり、筆を執りました. 堀口尚次 1941年に、当時陸軍大臣だった東条英機が、軍人に軍規を徹底させるために示達した「戦…

第18話 幼少期の思い出

序文・還暦も目前となり、幼い頃の想い出の記憶が、なくならない内にと思い、筆を執りました。同年代の人なら共通する項目もあるのではないでせうか?! 堀口尚次 昭和38年生れの私にとって、幼少期の思い出と云えば昭和40年代になるわけだが、58歳の今から…

第17話 元大坂町奉行与力・大塩平八郎の乱

序文・日本史の教科書に出てきましたが、気になる人物だったので書籍を読んだついでに筆を執りました。今の政治家・官僚にはいないですなぁ~ 堀口尚次 江戸時代後期の儒学・陽明学者(儒学の一派)で元大坂町奉行・与力の大塩平八郎は、清廉潔白の武士であ…

第16話 江戸城無血開城の舞台裏

序文・大きな出来事程、表舞台には見えない裏舞台があるもの。勝海舟ばかりが目立っていたので、勉強がてら筆を執りました。 堀口尚次 幕末の江戸城無血開城と云えば、勝海舟と西郷隆盛の会談が有名だが、実に様々な裏工作で御膳立てがなされていたのである…

第15話 脱藩大名・林忠崇の戊辰戦争

序文・幕末の諸藩の動向を調べていたら、こんな大名がいた事を知りました。書籍を読んで筆を執りました。 堀口尚次 徳川三百年の恩顧に報いて、藩主の座を捨て幕府に忠義を尽くした「最後の大名」林忠崇は、幕末の上総国(千葉県)請西藩の藩主であったが、…

第14話 肥前佐賀藩主・鍋島直正(閑叟)

序文・幕末の薩長土肥(さっちょうどひ)の肥前藩は、アームストロング砲で有名だが、書籍を読んで藩主・鍋島閑叟について知り、筆を執りました。 堀口尚次 父の隠居を受け17歳で肥前佐賀藩主に襲封。従兄弟に薩摩藩主・島津斉彬、義兄に福井藩主・松平春嶽…

第13話 悲運の幕臣・小栗上野介

序文・幕末の旗本(官僚)ですが、知人の勧めもあり、書籍を読んで筆を執りました。武士道を貫いた生き方が、時代の荒波の中に消えて行きました。 堀口尚次 幕末の幕臣(旗本)に小栗上野介忠順なる人物がいた。上野介とは上野の国(群馬県)の次官(介)と…

第12話 幕末・政治総裁職 松平春嶽

序文・幕末の四賢候である松平春嶽は幕府親藩のプリンスだった。書籍を読んで筆を執りました。最後の将軍・徳川慶喜との駆け引きなど、終始幕末・維新の中心にいた。 堀口尚次 越前・福井藩(徳川御三家・御三卿に次ぐ御家門の親藩)藩主の松平春嶽(春嶽は…

第11話 由井正雪・慶安の変

序文・江戸時代初期は、幕藩体制が整う前の過渡期にあった。書籍を読み、武士の牢人(浪人)問題の深さを知り、筆を執りました。 堀口尚次 由井正雪は江戸時代前期の軍学者で、慶安の変の首謀者である。軍学塾「帳孔堂」を開いた。塾名は中国の名軍師と言わ…

第10話 美濃郡上藩・凌霜隊

序文・幕末の悲劇は会津藩・白虎隊に代表されがちだが、他にも沢山の悲劇があった。郡上踊りで有名な郡上藩にも、悲劇があった。 堀口尚次 幕末の動乱期に美濃郡上藩は、他藩にもれず佐幕と勤王に揺れ動いた。藩にて激論が繰り広げられていたが、藩論は勤王…

第9話 民族派活動家・野村秋介

序文・討論番組「朝まで生テレビ」で初めて彼を知った。強烈な印象を受け、書籍を読んで筆を執りました。懲役・計18年という彼の偉才は、言葉では語りつくせない。 堀口尚次 戦後の民族派の代表的論客として、新右翼と言われたり晩年は映画プロデューサーと…

第8話 大久保彦左衛門の生き様

序文・大久保彦左衛門は名前は聞いたことがあったが、どういう人物か知らなかったので、書籍を読んで筆を執りました。ただの、頑固爺さんではなかった。 堀口尚次 江戸時代初期の旗本に大久保彦左衛門なる武士がいた。徳川家康・秀忠・家光と将軍3代の直臣と…

第7話 勤皇思想家・高山彦九郎

序文・細井平洲先生を調べている時に、知った勤皇思想家。書籍を読んで筆を執りました。幕末の尊皇思想に影響を与えた一人。 堀口尚次 江戸時代中後期の勤皇思想家に高山彦九郎なる人物がいた。京都三条大橋の袂に、有名な「皇居望拝の像」がある。あれは、…

第6話 北嶺大行満大阿闍梨・酒井雄哉師

序文・私が30歳の頃テレビのドキュメンタリー番組で阿闍梨を知り、それ以来尊敬する様になり、書籍をいくつか拝読し、比叡山に会いに行ったりもしました。 堀口尚次 比叡山延暦寺の僧侶で、千日回峰行を2度満行した行者に酒井雄哉師がいる。 伝教大師・最澄…

第5話 親鸞聖人の到達した境地

序文・幼い頃、実家で浄土真宗のお経を読まされた記憶からか、大人になってから仏教に興味が湧き、仏教関連の書籍を読みあさった。親鸞聖人の歎異抄は哲学的でもある。 堀口尚次 浄土真宗の親鸞聖人は「善人なほもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」と説きま…

第4話 丙丁童子来求火(へいていどうじらいぐか)

序文・20代後半にアパートで独り暮らしをしてる時に、仏教に感化されて書いた文面です。(当時はワープロで書いて印刷し、手紙として数人に送った記憶あり) -仏教徒の自己とは- 堀口尚次 曹洞宗開祖・道元禅師の『正法眼蔵弁童話』に、こんな話があります…

第3話 郷土の偉人・細井平洲

序文・細井平洲先生は、郷土(愛知県東海市)の人なら知らぬ人はいないという偉人です。東海市(荒尾町)には史跡も多く、更に顕彰に努めたいと思います。 堀口尚次 江戸時代の儒学者・細井平洲は、尾張国知多郡平島村(現・愛知県東海市荒尾町)の農家の生…

第2話 幕末・尾張藩「青松葉事件」

序文・青松葉事件を知る人は少ない。城山三郎の「冬の派閥」に詳しく書かれているが、幕末混乱の悲劇と云えよう。 堀口尚次 幕末慶応4年に発生した、尾張藩内での佐幕派弾圧事件。弾圧の対象者は、重臣から一般の藩士までに及び、斬首14名・処罰20名にのぼっ…

第1話 宝暦治水・薩摩義士ら工事義歿者を偲ぶ

序文・木曽三川宝暦治水で薩摩藩士が普請を行ったことを知らない人もいる。普請自体が大変なのは勿論だが、裏に隠されていた、幕府・代官・地元旗本・庄屋・農民との確執など様々な問題が山積されていた。 堀口尚次 木曽川・長良川・揖斐川(昔は伊尾川)は…